育児が怖い、不安と感じるのはどんなとき?対処法を体験談からご紹介
子育てが怖いと思ったことはありませんか?
本を読んだりネットで調べたり、親や先輩ママからたくさんの助言をもらっても、育児に不安は付きもの。
私もそんな不安を抱えながら子育てをした母親の一人です。
特にわが子は発達障害を抱え、私はシングルマザーでしたので、育児は不安以外の何物でもありませんでした。
でも、今なら胸を張って「大丈夫」と言えます。
本記事では、筆者の経験と家族支援カウンセラーの立場から、子育てに関する恐怖や不安のメカニズムや対処法をご紹介します。
育児が怖い、不安と感じるのはどんなとき?
「育児が怖い」「不安で仕方ない」
そう感じる瞬間は、誰にでも一度は訪れるものです。
恐怖や不安は、「失敗したらどうしよう?」「最悪のことが起こったらどうしよう?」という、ネガティブな予想をすることからやってきます。
一体どのような場面で育児が怖い、不安だと感じるのでしょうか。
私の体験談をもとに例をご紹介していきます。
自分が親に愛された実感がないとき
「母に愛された記憶がないのに、生まれてくる子を愛することができるのだろうか?」
「もしかしたら母が私にしたように、わが子を自分の思いのままに支配してしまうんじゃないか?」
いわゆる『毒親』に育てられた女性などには、そんな恐怖心を持つ方も少なくありません。
私もある意味『毒母』に育てられ、辛い思いをした一人です。
私の友人の一人も毒親に育てられたせいか、「子どもは嫌い」「可愛く思えない」「絶対に子どもは作らない」と言っていました。
彼女は結局それでも妊娠しましたが、生まれてくるわが子を自分がどう扱うことになるのか、怖くて仕方ないと話していました。
子育てが初めてのとき
初めての子育ては、誰だって初心者です。
わからないことだらけで、新米ママは不安と恐怖でいっぱい。
例えばネットや育児本には、赤ちゃんの病気の危険性などについてもたくさん書かれているので、少しでも具合が悪いと大きな不安に襲われます。
特にわが子は急な発熱後に熱性けいれんを起こすことが多くあったので、少しでも熱を出すと気が気ではありませんでした。
初めての育児では、「何かあったらどうしよう?」という不安がいつも付きまといます。
味方がいないとき
味方になってくれる人が周囲にいないと、本当に不安ですよね。
わが家では出産後、あれだけ協力すると約束してくれていた夫が、ほとんど育児に協力してくれませんでした。
子どもが夜泣きをしても、熱を出しても、すべて母である私の仕事と思っていたのでしょう。
本当に孤独な「孤育て」でした。
何か相談しても「実家のお母さんに相談すれば?」と言われたときは涙が出ました。
そんな状況にいたら、誰だって不安になりますよね。
「いいお母さん」を目指しているとき
家事も育児もしっかりこなす、「いいお母さん」になりたいと思う女性は少なくないでしょう。
しかし、料理や家事が苦手な人がいるように、子育てがすべてのお母さんにとって得意分野なわけではありません。
高すぎる理想を持ち続けてしまうと、現実とのギャップから心に不調をきたしてしまうお母さんは少なくないのです。
私もすべてを一人で抱え込み、疲労と寝不足で睡眠障害になり、重度の自律神経失調症とうつを併発してしまいました。
今から考えれば、「いいお母さん」でいようと無理をしてしまったのだと思います。
わが子にも辛い思いをさせてしまいました。
「いいお母さん」を目指すより、少しくらいダメでも、健康でいつも笑っているお母さんでいたかったと今でも思います。
子どもに発達障害の疑いがあるとき
「うちの子に発達障害が見つかったらどうしよう?」
お母さんならだれしも一度は不安に思うことです。
ほとんどの場合は取り越し苦労に終わりますが、それでも本当に『発達障害』という診断が下りることがあります。
私の娘も実際に発達障害の診断を受け、私はその後1週間、娘のいないところで泣き続けました。
普通に産んであげられなかった自分を責めながら、「ごめんね」を心の中でずっと繰り返していました。
育児の恐怖や不安を解消するためにはどうすればいい?体験談をご紹介
それでは、育児の恐怖や不安はどうやって解消していけばいいのでしょうか?
発達障害の娘を1人で育てることは不安との戦いでしたが、そんな私でもちゃんと恐怖を乗り越え、娘を育て上げることができました。
育児の恐怖や不安を乗り越える方法について、私の体験談をもとに紹介していきます。
子どもをぎゅっと抱きしめてみる
わが子を愛せるか不安なお母さんは、とりあえずいっぱいの愛情をこめて子どもを抱きしめてみましょう。
スキンシップをとると、お母さんにも子どもにも『オキシトシン』というホルモンが分泌されます。
オキシトシンは子宮を収縮させたり、母乳を出すスイッチになったりもするホルモン。体内で分泌されると、目の前の存在にこの上ない愛情を感じさせてくれます。
私はわが子を帝王切開で産み、生まれてすぐ抱きしめられなかったせいか、病室に戻って対面しても正直すぐには愛情が湧きませんでした。
しかし、腕に抱いて初乳をあげた瞬間に何かじんわりと温かいものを感じ、その瞬間目の前のわが子がいとおしくて仕方なくなったのを覚えています。
お互いに「愛してる」と思えるホルモンがあふれてくるなんて素敵ですよね。
生まれてくる子どもは間違いなくあなたを愛してくれます。
赤ちゃんは産まれた瞬間から、お母さんの助けがなければ生きることができません。
愛情をかけて毎日笑顔で接していれば、子どもの心は安定し、笑顔を返してくれます。
自分を信じて誠実に子どもと向き合えば、いつの間にか不安はなくなっていきますよ。
ちなみに先述の子ども嫌いの友人は、出産後、わが子が好きすぎてSNSに子どもの写真を載せまくる『親バカママ』に大変身しました。
不安を誰かに打ち明けてみる
初めから子育てのプロの人なんてどこにもいません。
どのママも最初は怖いと思い、不安になりながらも、必死に育児と向き合っています。
周囲に不安を打ち明ければ、案外すぐに不安は解決することも多いです。
例えば信頼できるママ友や昔からの友人など、子育て経験者に相談することで、悩みが簡単に解決することもあります。
私は仲のいい先輩ママ友に悩みを打ち明け、「みんな同じ苦労をしてるんだな」と知ってから、心が少し軽くなりました。
また、周囲に話すことで有益な情報を得られる場合もあります。
市町村の役所には必ず子育て相談窓口がありますので、気軽に電話をして相談してみましょう。
専門の保健士さんたちが、とても親身になって対応してくれますよ。
完璧を求めない
完璧なお母さんなんてこの世に存在しません。
みんなたくさん失敗して、その失敗から多くのことを学んでいきます。
逆にお母さんがあまりに完璧だと、子どもは期待に応えようとするプレッシャーで「いい子」を演じ、辛い思いをすることも。
自分の失敗を許せたら、子どもの失敗もおおらかに見守ることができます。
先の失敗を怖がったり心配したりするよりも、失敗した時に素早く立ち直れる力を持つ方がはるかに大切です。
たくさん失敗して立ち直る姿を子どもに見せることで、失敗後すぐに前を向ける心の強い子に育てることができますよ。
適切な知識を得る
不安や恐怖に抑えつけられ、未来のことを考えられなくなっては、本末転倒です。
私はわが子の障害のことを知り、7日間泣き続けましたが、8日目の朝に突然涙が止まりました。
「10年後、この子が笑って幸せに生きているためにどうしたらよいか」を考えることに気持ちがシフトしたのです。
障害の告知をされることは本当に恐怖でしたが、恐怖の対象である障害についてよく知ることで、親子ともに幸せに生きることができました。
自分が恐れを抱いている対象についてきちんと知識を得て、適切に対処すれば、家族はみんな笑顔で幸せに暮らせます。
怖い、不安と思ったら、まずは障害について調べて知識を持っておきましょう。
最悪の場合、産後うつに!育児の恐怖・不安が解消されない場合は専門医を受診しよう
育児の恐怖・不安がどうしても解消されない場合、もしかすると産後うつの状態に陥っているかもしれません。
思い切って心療内科など、専門医を受診しましょう。
私も睡眠障害から自律神経を壊し、うつ状態になってとても辛い思いをしました。
幸い、良い心療内科に出会い、投薬とカウンセリングで回復することができました。
今思えば、もっと早く、症状が軽いうちに受診しておくべきだったと思います。
子育てへの不安を解消できない方は、躊躇せずなるべく早めに受診されることをおすすめします。
そして、安心して子育てできる心の安定を手に入れましょう!
まとめ
初めての育児には、恐怖や不安がつきものです。
ただ、その不安に心を支配されてしまっては、子育てを楽しむことはできません。
本記事では、発達障害の娘をシングルマザーとして育ててきた筆者の経験をもとに、不安や恐怖への対処法などをご紹介しました。
お母さんがいつも穏やかで笑顔でいれば、家族はみんな幸せになれるもの。
本記事でご紹介した体験談が、少しでもあなたの恐怖や不安を解消するヒントになれば幸いです。
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