育児が楽しくないのは悪いこと?楽しめない原因や対処法をご紹介
「子育てが楽しくない」と感じ、そんな自分に自己嫌悪を抱いているママは多いのではないでしょうか?
「子育てを楽しもう」というキラキラしたタイトルの記事や書籍を目にするたびに、違和感を感じたり、できない自分を責めたりしてしまうママもいるでしょう。
本記事では、発達障害を持つ子の育児経験と家族支援カウンセラーの経験をもつ筆者が、育児が楽しくないと感じる原因とその対処方法を考えていきます。
育児が楽しくないと感じる原因は?
愛する我が子との時間を楽しめないと、「自分は母親に向いていないのでは」と不安になりますよね。
「育児が楽しくない」と感じる原因は、どこにあるのでしょうか?
ここからは、多くのママが感じている「育児が楽しくない」という気持ちの原因を考えてみたいと思います。
子どもとふたりきりで孤独だから
育児が楽しく感じられない理由の一つに、孤独感があります。
子育て中はどうしても子どもとふたりきりで過ごすことが多く、大人との関わりが減るため、社会から取り残されたように感じやすいのです。
ときには、「今日は大人と話していないな…」という日もあることでしょう。
子どもの命を預かる重みに重圧を感じながら、つらい心の内を誰にも吐き出せない…。
このような状況では、育児がつらい・楽しくないと感じるのも当たり前と言えます。
思い通りにいかないから
子どもはとかく、思い通りにならない生き物です。
とくに、「いい子に育てたい」と高い理想を持ったママたちは、自分の思い描いていた子育てとの違いに愕然とするでしょう。
寝かしつけてようやく自分もうとうとしたころに突然泣き出し、おむつを替えてもミルクをあげても一向に泣き止まない。
少し大きくなってイヤイヤ期になると、離乳食をぶちまけたりお風呂も着替えも拒否。
おもちゃはいくら言っても片づけないし、もうほんとに参ってしまいます。
思い描いていた「楽しい子育て」とのギャップから自己嫌悪に陥り、育児が楽しくないと感じてしまうママは多いのです。
子どもを優先しすぎているから
ある程度大きくなるまでは、子どもは親に100%依存しないと生きていけません。
このような状況では、ママは自分を犠牲にして子どもを最優先せざるを得ませんよね。
お風呂に一緒に入っても、自分のお肌のケアは二の次。
買い物に出かけても、まずは子どもの服やおむつが優先で、自分のおしゃれなど考える余地もなし。
このように自分の楽しみを度外視し続けると、育児が楽しくないと感じやすくなります。
「育児が楽しくない」と感じるママさんたちの体験談
育児が楽しくないと感じても、決して母親失格ではありません。
世の中には、育児が楽しくないと感じた経験のあるママさんは大勢いますよ。
ここでは、私がカウンセラーとして実際に耳にした、育児を楽しめないママさんたちの体験談をご紹介します。
「私、子どものために自分の生活を犠牲にするのが嫌なんですよね」というママさん
この言葉を聞いた時、カウンセラーとしてもひとりの母親としても、とてもショックを受けたことを覚えています。
彼女は「子育てを楽しいなんて感じたことないです」とはっきりおっしゃっていました。
婚家は代々続く名家で、口うるさい義両親と何も手伝ってくれない夫のせいで、とても孤独な子育てを続けて来たそうです。
毎日のストレスはとても高かったはず。
思い描いていた子育てとはほど遠く、子どもを愛おしいと感じることにさえ鈍感になってしまっていたようです。
周りの情報に振り回されるママさん
彼女はとても心配性。
周囲のママさんたちに相談しては、いろいろ実践してみて一喜一憂するタイプでした。
子どもには早くからたくさん習い事をさせ、良いと言われることはすべて試していました。
ただ、マイペースな子なので、どれも長続きしません。
習い事に行きたくないと泣いて嫌がる子どもを、なだめすかして車に乗せる毎日です。
子どものためとは言え、本人も自分も疲弊してしまい、子育てを楽しむ余裕などないとおっしゃっていました。
自分を後回しにしているうちに自分がわからなくなったというママさん
子育ては24時間365日休みがありません。
しかも、自分を後回しにして、家族に尽くす毎日。
それでも充実した日々を送っていたつもりだったのですが、「〇〇ちゃんのママ」「△△さんの奥さん」と呼ばれるうちに、ふと「自分ってなんなんだろう」と思ってしまいました。
すると、毎日楽しいと思っていた子育てが、急に楽しめなくなってしまったそうです。
育児が楽しくないときの対処法!考え方次第で楽になる
「育児が楽しくない」と思うことは、決して悪いことではありません。
しかし、「育児が楽しくない」という思いを抱えたまま子どもと一緒に過ごし続けるのは苦しいですよね。
ここでは、育児を楽しめないときの対処法として試してほしい考え方をご紹介します。
そもそも育児が楽しいと感じられなくても良い
そもそも、育児をかならずしも「楽しい」と感じる必要はありません。
女性の中にもいろいろな人がいて、得意分野は人それぞれ。
もちろん育児が得意な人もいますが、「母親」という役割を楽しめない女性がいてもなんら不思議ではないのです。
子どもが健やかに成長していれば、育児はうまくいっています。
育児を楽しめない自分を責めないでくださいね。
「よそはよそ、自分は自分」と考え人と比べない
他人と比べることをやめると、育児が楽になることもあります。
比較する対象を、「他人」から「過去の自分たち親子」に変えてみましょう。
過去の自分たちを軸にして考えることで、「前よりも笑えている」「新しいことができるようになった」と前向きに捉えられるようになるはずです。
よその子どもやママがしているのと同じようにできなくても問題ありません。
羨ましさや焦りを感じたときは、「よそはよそ」と唱えて目の前の我が子と向き合ってみてくださいね。
理想のママや思い通りになる子どもなんていない!完璧を求めない
育児が楽しくないときは、完璧を求めすぎていないか振り返ってみましょう。
世の中に完璧な人間がいないのと同じで、「完璧なママ」など存在しません。
すべてを完璧にこなそうとせず、「できないことがあってもいい」と考えるようにしてみましょう。
子どもたちはお母さんの笑顔を見て心の安定を得ます。
ちょっとくらいダメなママでも、笑顔になれる心の余裕を大切にしてみてくださいね。
ひとりでやらなくても良い。人の助けを積極的に借りて
育児を楽しめなくてつらいときには、子育てを自分ひとりで背負わず、周囲に協力を求めることも大切です。
子どもを実家やパパにお願いしたり、自治体の子育て支援サービスやデパートの託児所を利用したりしてリフレッシュしましょう。
子どもと離れて過ごすことで、疲れた心が元気になり育児を楽しむ余裕が生まれやすくなりますよ。
まとめ
子育ては、20年近く続く大きなイベント。
どうせ長く続くなら、楽しく過ごせたらいいですよね。
本記事では、発達障害を持つ子の育児や家庭支援カウンセラーとしての経験を持つ筆者が、育児を楽しめない原因や対処法をご紹介しました。
楽しむ・楽しまないは、心の持ちよう一つで変わります。
ぜひ記事の内容を参考にして、ママ自身を大切にしながら子育てを楽しんでくださいね!
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