貯金はいくらあれば安心?年代別貯金の平均値と中央値を発表!
老後資金、教育資金、住宅関係など、将来に必要な金額が漠然としすぎて、実際のところ貯金はいくらあれば安心なのかわからないですよね。
「老後に2000万必要」「教育費に1000万必要」といわれても、必ずしも自分の家に当てはまるとは限りません。
そこで本記事では20~60代の貯金額を確認しながら、貯金がいくらあれば安心なのかをご紹介します。
貯金はいくらあれば安心?年代別の平均値と中央値を発表!
まずは、年代別の貯金額の平均値と中央値を見てみましょう!
平均値とは、対象世帯の貯金額の合計を、対象世帯の数で割った貯金額のことです。
中央値は、対象世帯の貯金額が少ない順または多い順から並べたときに、真ん中に位置する世帯の貯金額を指します。
20代は平均値292万円・中央値は135万円
20代は、定期的に貯金をする習慣を付けることが大事な時期です。
学生から社会人となって自分で収入を得ることで、お金に対する意識を持ち始めるときでもあります。
しかし、中央値を見ると平均値と比べてあまり貯蓄が出来ていない事が読み取れます。
原因として年収が低い傾向にあることや、娯楽・レジャー費などの支出が多いことが考えられるでしょう。
30代は平均値591万円・中央値は400万円
30代は収入も少しずつアップする傾向にあります。
結婚に始まり、出産、子供の教育費、住宅購入など、大きなライフイベントが目白押し。
このライフイベントをこなしていくために貯金に回す額を増やしているのが、この年代の特徴です。
一方で、貯金を崩してライフイベントをこなしている家族もあることから、平均値と中央値の差はあまりないと考えられます。
子供が小さい30代の頃にどれだけ貯金ができたかで、40代の暮らしの余裕が決まるともいえます。
40代は平均値1012万円・中央値は520万円
40代の特徴は、子供の教育費がピークを迎えることです。
さらに、住宅ローンの返済が重なる家庭が多くなります。
このため出費が増え、最も貯金が出来にくい年代といえるでしょう。
50代は平均値1684万円・中央値は800万円
50代は40代に比べて、貯金の平均値も中央値もかなり多くなっている点が特徴です。
これは、子供が社会人になることで教育費の負担が少なくなったからだと思われます。
また、定年までの期間も短くなってきているので、老後資金を貯める時期です。
定年が65歳だとしたら、50代は最後の貯めどき期間ともいえるでしょう。
60代は平均1745万円・中央値は875万円
現在、ほとんどの企業の定年は65歳です。
そのため、60代は定年までの残された期間に貯金を増やす必要があります。
さらに定年後も仕事を続け、生涯必要となる生活費の確保を考えなくてはいけません。
もし65歳で引退すると、老齢年金の他に貯金や個人年金などを取り崩しながらの生活になってしまいます。
これまでの貯金額や住宅ローンが残っているかどうかで、生活が安定する家族と厳しい家族に分かれる年代です。
平均値と中央値、どちらを目標に貯金するべき?
貯蓄額においては、中央値を目標に貯金するのがよいと言えるでしょう。
平均値だけでみると「他の人はたくさん貯めているんだな」と不安に思った方もいるかもしれません。
実は、平均値は極端に貯蓄の多い富裕層に左右されますが、中央値は実態に近い金額になっています。
そのため貯蓄額は平均値だけではなく、中央値を確認するのも大事なのです。
貯金が苦手な人へ!おすすめの貯金方法
おすすめの貯金方法は、「固定費の見直し」「先取り貯金」「口座の使い分け」です。
家計簿を付けて無駄な支出を見直すといったことも大事ですが、忙しいお母さんには少し負担になることも。
ここでは、一度見直したら放っておいてもお金がたまる仕組みについて解説します。
固定費の見直し
「節約しているのに、なかなか支出が減らない」という方におすすめなのが「固定費の見直し」です。
なぜなら、固定費は毎月かかっているお金なので、1度見直せば半永久的に自動的に節約されることになります。
そこで、固定費の節約ポイントをカテゴリー別にご紹介します。
住居費 | 賃貸(家賃の安いところへ引っ越す)・持ち家(住宅ローンを変動金利に変更) |
光熱費 | 電力会社の変更・ガスや電気の契約変更(深夜割引の利用など) |
通信費 | スマホの格安プランへ変更・格安SIMへ乗り換え |
保険料 | 保険会社の変更・保険の契約見直し(補償内容が重複しているものはないか) |
車輛費費 | 自賠責保険の長期契約・任意保険の見直し(不要な補償や特約はついていないか) |
固定費の見直しをする際には、あらかじめどの程度節約するのかを決めておくのが大事です。
やみくもに節約しても、場合によっては割高になることも。
生活の質を落とすことなく、本当に不要な固定費だけを削減するようにしてください。
先取り貯金
まずは「貯金が先!」を心がけてみてください。
貯金が苦手な人は、「やりくりをして余ったら貯金する」という人が多いかもしれません。
しかし最低限貯金したい分を取り除いて、残った分でやりくりをして使うということを心がけるだけで、かなり貯金がしやすくなるはずです。
ここで大事なのが、「最低限の貯金」ということです。
家計をやりくりするといっても、急な交際費や野菜の高騰など、予定通りにはいかないことが多いですよね。
そのため、家計に負担をかける金額の貯金をするのはやめましょう。
やりくりできなかったと落ち込んだり、貯金を崩してしまったりとストレスになるかもしれません。
ですので、無理のない最低限の金額を貯金に回すことが大事です。
口座の使い分け
家計管理をスムーズにして貯金ができるようにするには、口座を次の3つに分けることをおすすめします。
使う口座 | 生活費×3~6ケ月分 | 生活防衛費 |
貯める口座 | 10年以内に使う予定 | 車の買換え・家の修繕 |
増やす口座 | 10年以上先のお金 | 教育費・繰り上げ返済・老後資金 |
- 使う口座
給与振込、カードの引落、水道光熱費の引落など入金と支払いをまとめることで、お金の移動をしなくて済むので自動で家計管理が出来ます。
だいたい、毎月の生活費×3ケ月分が口座に入っていれば問題はありません。
ただし自営業の方は収入が不安定な場合があるので、6ケ月分を蓄えておいた方が安心です。
- 貯める口座
今すぐには使わないが、10年以内に使う予定があるものについて貯金をする口座です。
家電や車の買換え、持ち家の人は家の修繕も出てくると思います。
ライフスタイルを考えて貯金額を決めていきましょう。
- 増やす口座
10年以上先に使う予定のあるものに対しての貯金になります。
この口座はためる口座が予定額になったら取り掛かるというわけではありません。
余裕があれば同時進行で貯めるのが理想です。
銀行口座に貯金するよりは資産運用などで増やすことをおすすめします。
なぜなら、長期運用の方が圧倒的に年利が良くなるからです。
次の見出しで詳しく解説します。
貯金がある程度できたら資産運用!初心者でもはじめやすいのは?
ここでは、初心者向けの資産運用「つみたてNISA」と「iDeCo」について解説します。
つみたてNISA
NISAは、いつでも引き出しできるので気軽に始められるのが魅力です。
つみたてNISAの特徴は以下の通りです。
- 利用は20歳以上
- NISAは一人一口座しか開設できない(変更することは可能)
- 年間40万円(月3.3万円)が上限
- 最低積立金額は、金融機関ごとによって異なる(「100円から」「1,000円から」「5,000円からなど)
- 積み立てのタイミングも金融機関ごとによって異なる(毎日、毎週、月に一度など)
- 2037年までは、最大20年間利益に税金はかからない
- 引き出し制限はない(いつでも売却して換金可能)
- 運用で出た利益は非課税
- 掛金を払ったときの節税はない
- 口座管理手数料はかからない
金融機関の選び方は「つみたてNISAナビ」で比較できます。(https://www.tsumitatenisa.jp/)
商品の数や信託報酬、最低積立額やキャンペーンなどを確認の上、口座開設してみてください。
iDeCo
iDeCoの代表的な特徴は節税になるということです。
掛金全額が所得控除になるので、所得税と住民税が下がります。
そのほかのiDeCoの特徴は以下の通りです。
- 利用は20歳~60歳
- 利益にはずっと税金はかからない
- 掛金全額が節税になる
- 年間14.4万円~61.8万円が掛金の限度額
- 原則60歳まで引き出しできない
- 受け取りの時に税金がかかる可能性あり
専業主婦の方や扶養内でパートをしている方など、節税に関係ない方にもiDeCoはおすすめです。
老後の資金対策で早めに始めることを検討してみてはいかがでしょうか
まとめ
本記事では貯金はいくらあれば安心なのか、年代別貯金の平均値と中央値を紹介しました。
人生100年時代と言われている今、貯金がいくらあれば安心できるのか心配ですよね。
貯金を増やすには、固定費の見直しや先取り貯金、口座の使い分けがおすすめです。
貯金がたまってきたら、つみたてNISAやiDeCoなどでさらに増やしていきましょう。
今回の記事を参考にしながら、改めて今後の貯蓄プランを考えてみてはいかがでしょうか。
この記事へのコメントはありません。