カビを死滅させる方法3選!正しい除去手順や予防法も解説
「目地やパッキンに黒カビが!」
「いつの間にか収納がカビだらけ!」
そんな時、カビが取れないと困りますよね。
実は、カビを根こそぎ死滅させるには、場所に合わせた正しい手順と適切なカビ取り剤選びが大切です。
本記事では、正しいカビの除去手順を5ステップで紹介し、予防方法もお伝えします。
カビをしっかり死滅させ予防したい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
カビを死滅させる方法3選!
カビをゴシゴシこすっても、素材が傷つきカビが奥に入り込んでしまうだけ。
カビは胞子が根を張るので、薬剤を浸透させる「つけ置き」が効果的です。
カビを死滅させるには次の3つの方法で、しっかりとカビの根まで死滅させましょう!
ラップやキッチンペーパーを使ってカビ取り剤を浸透させる
お風呂場などの手強い黒カビを死滅させるには、ラップやキッチンペーパーを使って塩素系漂白剤(カビ取り剤)をしっかり浸透させます。
というのも、壁面などはカビ取り剤が液垂れして上手くつけ置きができないからです。
ラップやキッチンペーパーを使って「塩素シップ」をするなど、つけ置き時間を長く保つ工夫をしましょう。
塩素系漂白剤は刺激が強いので、ゴム手袋・ゴーグル・マスクをつけ、しっかり換気をする必要があります。
壁紙など素材によっては剝がれたり色抜けしたりする可能性があるので、目立たない所で確認してから行ってください。
「塩素シップ」のやり方
- 黒カビに塩素系漂白剤を染み込ませる
- キッチンペーパーを貼り付け、さらに上から塩素系漂白剤をかけて、しっかりと密着させる
- 2の上にラップを貼り付け蒸発を防ぐ
- 15~30分後、酷かったところをめくってみて、カビの色が抜けているか確認。抜けていなければ塩素系漂白剤を足して時間を延長する。酷い場合は一晩放置
- 色素が抜けたら、水で充分に洗い流す
ペースト状のカビ取り剤を用いる
カビを死滅させるにはペースト状のカビ取り剤が便利です。
ジェルタイプのカビ取り剤を使うと、落ちているか確認しやすく、つけ置きも簡単にできます。
ただし、広範囲に使うにはコスパが悪いのが難点。
洗い流せる場所限定になりますが、コスパ良く手作りする方法をご紹介します。
「カビ取りペースト」の作り方
- 容器に必要量の液体塩素系漂白剤を入れ、片栗粉を適量入れる
- 垂れない程度のペースト状になるまでよく混ぜる
お風呂場全体の目地を掃除するような場合は、塩素系漂白剤を500mlほど使います。
刺激が強いのでゴム手袋・ゴーグル・マスクをつけ、しっかり換気をすることが大切です。
片栗粉が残るとまたカビが生えてしまうので、後で念入りに洗い流してください。
42℃~60℃の熱湯をかける
カビは直接42℃から60℃のお湯をかけると、5秒間で死滅します。
浸透した黒カビでも、60℃のお湯で10分ほど熱するとほぼ死滅。
カビの胞子が大きく成長する期間は、およそ7〜10日間です。
つまり週に1回、カビが成長する前に42℃〜60℃の熱湯を5秒間かければ繁殖を抑えられます。
ついでにカビの餌になる石鹸や皮脂なども洗い流せて、熱で乾燥も早くなり、予防のための掃除としてもかなり効果的です。
浴室や食器の水切りラックなどで、試してみてくださいね。
カビを根絶!正しいカビの除去手順を5ステップで解説!
カビを根絶するには、正しい手順でカビを除去する必要があります。
掃除をしてもすぐにカビが再発してしまう場合、逆にカビを拡散させたり、カビに栄養を与えたりしてしまっているのかもしれません。
カビは以下の手順で除去しましょう。
- 換気をする
- 空間全体を掃除する
- カビを死滅させる
- 死滅後のカビの死骸を取り除く
- 水気を取る
それぞれ詳しく説明しますね。
ステップ①
換気をする
カビ掃除は、乾燥した空気を取り込みながら行うのが原則なので、換気をします。
掃除に使う薬剤の吸い込み防止のためにも、換気は重要です。
換気扇のついていない場所では、部屋の窓を開け、扇風機を回して風を送りながら行いましょう。
カビの胞子が舞い上がるので、カビが生えている箇所に直接風をあてないよう気をつけてください。
ステップ②
全体を掃除する
カビが生えた空間にはすでにたくさんのカビ胞子が拡散しているため、空間全体を掃除します。
カビ胞子が付着した可能性があるので、洗えるものは全て洗って乾燥させます。
洗えないものはいったん屋外に持ち出して、アルコールで除菌しながら拭き上げましょう。
そして、収納の中や部屋など空間全体を掃除していきます。
掃除機でカビそのものを吸わないようにし、必ず掃除機内部のお手入れもすることが大切です。
水拭きができるところは、アルコール入りアルカリ電解水で拭くのがおすすめです。
汚れ取りと除菌ができ洗剤成分が残らず、2度拭きの手間もかかりません。
水拭きできないところは、アルコール拭きでホコリを取り除きましょう。
水洗いできる場所は中性かアルカリの洗剤で全体を洗い上げると、この後に使う塩素の匂いを軽減し、漂白効果が充分に発揮されます。
ステップ③
カビを死滅させる
全体を掃除した後に残ったカビは、こすっても死滅しないので、薬剤を充分な時間浸透させて死滅させましょう。
洗える小物は規定通りに薄めた漂白剤につけ込み、大きな物は塩素シップなどをします。
塩素が使えない場所は、アルコールや次亜塩素酸水を全体が湿るまで吹きかけて殺菌し、その後充分に乾燥させます。
カビを死滅させるのに有効な薬剤等は、主に以下の4種類です。
- 塩素系カビ取り剤
漂白効果が強く素材の色も抜いてしまうので色物には使えない。酸性のものと混ぜると毒ガスを発生させるので注意。 - 酸素系カビ取り剤
塩素系よりもやさしい効果で色物にも使えるが、酷い黒カビは漂白しきれないことも。 - エチルアルコール
殺菌効果は高いが漂白効果はない。すぐに蒸発するので、水洗いできない場所や予防に最適。 - 次亜塩素酸水
すぐ水になり、安全性も殺菌効果も高くカビ臭も消す。漂白効果はない。次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を水で薄めたものではないので注意。
ステップ④
死滅後のカビを取り除く
除菌後のカビの死骸もカビの栄養源になってしまうため、しっかり取り除くことが大切です。
水洗いができるものは、洗剤成分と一緒に念入りに洗い流しましょう。
洗えない凸凹した場所は、カビの胞子が深く入り込まないように、柔らかいブラシで掃くように取り除きます。
洗えない平らな場所は、十分にアルコールを含ませた清潔な布で拭き取り、使った布は必ず処分してください。
ステップ⑤
水気を除去する
カビの除去が終わったら、しっかりと水分を取り除くことも忘れないでください。
水分は、空気中に浮遊しているカビの胞子を付着させてしまいます。
換気扇や扇風機・除湿器を使って、できるだけ早く乾燥させましょう。
逆効果!やらないで!間違ったカビの掃除方法
よかれと思ってやっていたカビの掃除方法が、間違っていることもあります。
次のようなカビ掃除は逆効果なのでやらないでください。
換気をせずに掃除する
カビがある場所は、換気をせずに掃除をしてはいけません。
すでに空間全体にカビの胞子が浮遊しているからです。
換気をしないと、掃除中にカビの胞子が拡散してしまう可能性もあります。
必ず換気をして空気を入れ替え、カビの胞子を外に出しながら掃除をしましょう。
直接スプレーを吹きかける
カビに直接スプレーを吹きかけるのもやめましょう。
スプレー式のカビ取り剤は、その勢いで周囲に胞子を飛ばしてしまう可能性があります。
カビの周辺から優しく泡で包み込むように吹き付けたり、刷毛でこすらないように薬剤を染み込ませるなど、カビの胞子を吹き飛ばさない工夫が必要です。
特に水洗いできない場所でのカビ取りの場合は、慎重に行ってください。
いきなり掃除機をかける
いきなり掃除機でカビを吸い取るのもやめたほうがいいです。
掃除機でカビを吸引すると、掃除機の内部がカビの温床になり、排気から胞子が拡散される恐れがあります。
カビを直接掃除機で吸い込むことはやめましょう。
濡れ雑巾で拭き取る
カビを濡れ雑巾で拭き取るのも、逆効果です。
濡れ雑巾で拭き取ると、カビの胞子を塗り広げてしまいます。
洗剤拭きも栄養や水を与えてしまうため、逆にカビを増やしかねません。
アルコールで除菌しながら拭き取るようにしましょう。
お酢で掃除する
お酢での掃除も、実はおすすめできない方法です。
お酢はカビを殺菌できますが、その場に残ったお酢の成分が、新しいカビの餌になってしまうからです。
また界面活性剤が入っている洗剤も、残った界面活性剤がカビの栄養になってしまいます。
洗い流せない場所を殺菌したい場合はアルコールを使い、漂白したい時は漂白成分とアルカリ剤のみの漂白剤を選びましょう。
カビは発生させないことが大切!日頃からできる予防方法
次のようなカビの生育条件が揃わないように、日頃から予防しておけばカビは生えません。
カビは生き物なので、生育条件が揃えば発生してしまうのです。
- 湿度が64%〜94%
- 温度が25度〜28度
- 有機物のほこりや汚れがある
先に水回りについては、熱湯をかけることが予防になるとお伝えしました。
他にも予防方法をご紹介するので、しっかり実践してカビを撃退しましょう!
毎日換気をする
カビの生育条件となる湿度対策には、毎日の換気が有効です。
浴室やトイレの換気扇は24時間回しっぱなしにしておき、トイレの蓋は必ず閉めましょう。
キッチンで料理をするときは換気扇を回して、蒸気や気化した油分が部屋に拡散するのを防ぎます。
大型収納の中も隙間を作り、時々扉を開け放して空気を入れ替えます。
除湿グッズや換気の習慣で、家中のどこにも湿気が溜まらないようにすることが大切です。
家具は壁から少し離して置く
家具の裏に湿気がたまらないよう、家具は壁から少し離して置き、空気の通り道を作ってカビを予防しましょう。
背板の無いオープンラックや、脚付きで床から浮いている家具を選ぶのも効果的です。
大型収納の中も、物はゆとりをもって入れ、下にすのこなどを敷いて隙間を作ると安心です。
ホコリや汚れを溜め込まない
ホコリや汚れはカビの餌となるため、こまめに掃除をしてホコリや汚れを溜め込まないことが、カビ予防には大切です。
- アルコール入りアルカリ電解水でシュッと水拭き
- ホコリはシートでササッと撫でて
- 洗濯前の使ったタオルで水回りを乾拭き
簡単なマメ掃除で、見える汚れになる前に掃除をして、カビに餌や水分を与えないようにしましょう!
まとめ
正しいカビの除去手順を5ステップで紹介し、カビの予防方法もお伝えしました。
日本はカビ大国です!
さまざまな場所にいつのまにか生えるカビに、多くの人が悩まされていますよね。
夏場は湿度と気温、冬場は結露によりカビが発生しやすくなります。
そんなカビを根こそぎ死滅させるには、カビが生える条件を踏まえた掃除の順番や、場所に合わせたカビ取り剤を選ぶことも大切です。
できてしまったカビは正しい方法で死滅させ、効果的な予防方法により我が家をカビから守っていきましょう!
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