玉ねぎ栽培の失敗の原因と美味しく育てるコツを完全解説!

初心者には栽培が難しいと言われる玉ねぎ。

実はプロの農家さんでも、玉ねぎ栽培に失敗することがあるほど栽培が難しいといわれています。

本記事では、家庭菜園で無農薬玉ねぎを栽培したい初心者にもわかりやすく、玉ねぎの育て方を解説していきます。

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これから玉ねぎ栽培に挑戦したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

玉ねぎ栽培失敗の原因は?

そもそも玉ねぎ栽培を失敗する原因は何なのでしょう?

原因は大きく8つあります。

玉ねぎ栽培を失敗する原因
    1. 品種が土地に合っていない
    2. 苗の大きさが細すぎる・太すぎる
    3. 株間が狭い
    4. 植え付け時期が遅い
    5. 肥料が足りない
    6. 土壌が合わない
    7. 雑草が生えている
    8. とう立ちした

 

一つひとつ詳しく解説します。

1. 品種が土地に合っていない

玉ねぎの品種と土地の性質が合っていないと、玉ねぎはうまく育ちません。

土地に合わない品種を選んでしまう主な原因は、インターネットによる種や苗の購入です。

インターネットは便利ですが、土地に合わない品種を購入してしまう可能性があります。

北海道で栽培している野菜を沖縄で育てるのは難しいですし、水田のように水が豊富で肥沃な土地が適地の野菜を砂浜で育てるのも難しいのです。

ただし、地元のホームセンターなどで販売されている種や苗は、販売者がその地域に合ったものを選定して店頭に並べているのが一般的なので問題ありません。

また、知り合いなどから種や苗を分けてもらう場合も、すでに身近な場所で栽培されたものなら問題ないでしょう。

玉ねぎの種や苗を購入する際は、育てたい土地に合う品種かしっかり確認する必要があります。

2. 苗の大きさが細すぎる・太すぎる

苗の大きさが細すぎたり太すぎたりすると、うまく育たない場合があります。

植え付け苗の太さは、その後の球の成長に大きな影響を与えるのです。

ですから植え付け時には、早めの成長でとう立ちしてしまったり冬が越せなかったりしないように、苗の太さに気をつける必要があります。

一般的な苗選びの目安は苗の太さが鉛筆くらいが良いとされていますが、それよりも細い5㎜ほどの苗でも、根がしっかり活着していれば充分に育つ可能性があります。

3. 株間が狭い

玉ねぎは、株間が狭いと球が込み合い、それ以上は大きくなれません。

たくさん収穫したいからと欲張ってたくさん植えてしまうと、すべての株がうまく育たなくなってしまうなんてことも。

ですから、植え付けの際はある程度の間隔を持たせる必要があります。

玉ねぎが十分に育つよう、間隔に余裕をもって植えるのが大切です。

4. 植え付け時期が遅い

植え付け時期が遅いと、玉ねぎが気候に合わず育たなくなったり枯れてしまったりする場合があります。

特に玉ねぎはほかの野菜に比べ、植え付け期間が短いのです。

玉ねぎは冬場に成長しますから、それまでに根が十分に育ってなければいけません。

植え付けの適期を逃さないよう気を付けましょう。

5. 肥料が足りない

肥料不足も、玉ねぎが育たない主な原因です。

玉ねぎは、収穫までにおよそ半年もかかる栽培期間の長い野菜です。

そのため、収穫までの間に肥料切れを起こしてしまうことがあります。

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栽培する土地がどんな性質なのかを把握し、適切な時期に適切な量の肥料を与えましょう。

6. 土壌が合わない

玉ねぎは酸性土壌に弱いため、土壌が酸性だと枯れてしまう場合があります。

特に日本は気候や土地柄、酸性の土壌が多いのです。

ですから、玉ねぎを栽培する場合はまず、土のpH(ペーハー)を玉ねぎに適した状態に調整しなければなりません。

なお、土壌の酸度はpH試験紙や簡易土壌酸度計を使うことで調べられます。

7. 雑草が生えている

植えた玉ねぎの周りに雑草が生えていると、雑草に根が浸食されたり土壌の栄養分を奪われたりしてうまく育たない場合があります。

植えたばかりの苗はまだまだ細く、しっかりと根を張るまでは雑草に負けてしまいやすいのです。

また、雑草の方が大きく育つと、太陽光が玉ねぎの苗に当たらなくなってしまい、光合成がうまくいきません。

冬は外での作業が大変ですが、定期的な苗の観察と環境の管理が必要です。

8. とう立ちした

とう立ちすると玉ねぎの発育が悪くなります。

とう立ちとは、玉ねぎの花茎が育ちすぎて可食部の栄養価や食味が損なわれてしまう現象です。

ネギ坊主は誰でも一度は見たことがあると思いますが、あれが「玉ねぎがとう立ちした」状態です。

とう立ちした玉ねぎはやがて花を咲かせ種を作りますが、玉ねぎそのものは固くなり食べられなくなります。

種取り目的なら良いのですが、玉ねぎを収穫して料理に使いたいのであれば、とう立ちは避けなければなりません。

玉ねぎ栽培は手順を守れば失敗しにくい!収穫までのステップを紹介

玉ねぎの栽培を成功させるには、どのように育てればいいのでしょう?

玉ねぎ栽培の主な流れは次の通りです。

玉ねぎ栽培の流れ
    1. 土づくり
    2. 畝立て
    3. マルチ張り
    4. 苗を植え付ける
    5. 追肥と除草
    6. 収穫

 

それぞれ詳しく解説します。

STEP①土づくり

土づくりは9月~10月に行いましょう。

土づくりではまず、日当たりと水はけの良い場所を選び、しっかりと耕します。

次に苗の植え付け1ヶ月~3週間前までに堆肥を入れて耕します。

植え付けの2週間前に土壌調整資材を加えて耕したら完成です。

STEP②畝立て(11月)

11月に畝立てを行います。

畝立てとは、耕した畑の土を細長く盛り上げて栽培床を作ることです。

苗の植え付け一週間前には元肥を入れて畝立てをしましょう。

畝の高さ、株間、条間(列)はそれぞれ最低でも15㎝ずつ取るようにしてください。

また、条間の数によって畝幅を調整しましょう。

STEP③マルチ張り

11月中の、苗を植え付けるタイミングでマルチ張りを行いましょう。

マルチにはビニールマルチ(黒マルチ)と草マルチの二種類があります。

ビニールマルチなら植え付け前に、草マルチなら植え付け後にマルチ張りを行います。

STEP④苗を植え付ける

種まきから約2ヶ月ほど経ったら、苗の植え付けを行います。

苗を選ぶ際は、以下のポイントに注意して選びましょう。

  • 草丈が25~30cm程度あるもの
  • 茎の太さが鉛筆くらいのもの
  • 根が白くよく伸びているもの
  • 葉が元気よく伸びているもの
  • 葉の枚数が4~5本あるもの

選んだ苗の数に応じて、畝の大きさを調整してください。

少し細めの苗でも植えた後に手でしっかりと土を押さえてやることで、根の活着が良くなります。

また、植え付ける苗の葉を20㎝ほどに切り揃えてから植えると苗が倒れにくくなったり、根を1㎝くらいに切り詰めてやると根張りが良くなったりします。

STEP⑤追肥と除草

追肥のタイミングは、2月〜3月上旬と3月下旬の2回です。

追肥には化成肥料や有機肥料、液肥タイプなど数種類ありますので、それぞれの栽培環境に合ったものを選びましょう。

除草は全期間を通し、定期的に苗を観察しながら行います。

玉ねぎを栽培する期間は比較的雑草が生えにくいですが、特に苗を植え付けた直後はていねいに行ってください。

STEP⑥収穫

収穫時期は玉ねぎの品種により異なりますが、早いものは3月から、遅いもので6月頃までが収穫時期です。

葉が枯れて、球のすぐ上辺りで折れたように倒れたら収穫のサインです。

玉ねぎ栽培で失敗しない!美味しく育てるコツとは?

玉ねぎをおいしく育てるコツは4つあります。

玉ねぎをおいしく育てるコツ
    1. 植え付け準備は早めにする
    2. 初心者は種より苗から育てる方がおすすめ
    3. 品種選びは植え付け・収穫時期をイメージして行う
    4. 黒マルチを張って栽培すると作業効率がアップする

 

それぞれ詳しく解説します。

1. 植え付け準備は早めにする

堆肥を完熟させ土に馴染ませるために、植え付け準備は早めに行いましょう。

特に無農薬栽培と併せて有機栽培を行う場合、有機堆肥が未熟なままだと野菜の根を傷めてしまう可能性があるので注意が必要です。

また、畑作業はできるだけよく晴れた日に行うようにしましょう。

2. 初心者は種より苗から育てる方がおすすめ

プロが育ててくれた厳選された苗を植えれば、失敗のリスクを軽減できます。

特に玉ねぎの芽出しは難しく、失敗してしまうケースが多いので、玉ねぎの栽培に初めて挑戦する場合は苗からチャレンジするのがいいでしょう。

また、植え付けのタイミングが遅れてしまった場合は、ホームセンターなどで売られているホーム玉ねぎを利用する方法もあります。

3. 品種選びは植え付け・収穫時期をイメージして行う

玉ねぎを種から育てる場合は、種袋に記載されている品種や栽培目安を確認し、成長過程をイメージしながら植え付けを行いましょう。

玉ねぎは、品種によって植え付け時期や収穫時期が異なります。

栽培の流れをあらかじめイメージしておくことで、作業や対策を滞りなく行いやすくなります。

また、時期をずらしながら異なる品種を栽培すれば、長期的な収穫も可能です。

作業過程をイメージしながら、栽培計画をしっかりと立てましょう。

4. 黒マルチを張って栽培すると作業効率がアップする

畝をマルチングする黒いビニールシートの黒マルチは、家庭菜園初心者にありがたい万能アイテムです。

なぜなら黒マルチは雑草を生えにくくするだけでなく、土の乾燥を防いだり、土の温度を適切に保ったりして作物が育ちやすい環境を保ってくれるからです。

黒マルチを導入することで、除草や水やりの手間、温度管理の手間などを軽減できます。

まとめ

玉ねぎの自家栽培は、プロの農家さんでも失敗してしまうことがあるほどシビアな作業です。

しかし失敗の原因を把握し、栽培スケジュールをしっかり管理すれば、失敗のリスクを最小限に抑えることができます。

本記事では、玉ねぎ栽培を失敗する原因や、上手に育てるコツを詳しく解説しました。

これから玉ねぎ栽培を始めようと思っている方はぜひ参考にして、おいしくて立派な玉ねぎを育ててくださいね。

50代 主婦歴36年 6年前に再婚した夫と四女の3人暮らし(上3人は既婚、末っ子長男は独立、80代両親の生活をサポート中) 田舎暮らしを5年しており、その間に山野草の楽しみ方を学ぶ。下2人は自宅出産。子どもたちは全員が不登校の経験あり。

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