犬が生活音に慣れるトレーニング方法とは?注意点も解説!
「うちの犬は掃除機をかけ出したら終わるまで吠え続けるから、掃除が思うようにできない…」
そんな悩みを抱えている飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。
犬が苦手な音に過剰反応することに対処しないでいると、飼い主さんも犬もストレスを溜め込んだ状態が続き心身のために良くありません。
この記事では、犬が苦手な生活音に慣れさせるためのトレーニング方法や注意点を詳しく解説しています。
犬が生活音に過剰反応することに悩んでいる人はぜひ参考にしてください!
犬が苦手な音とは
犬には本能的に苦手な音があります。
犬の苦手な音とは、主に「大きな音」「突然聞こえてくる音」「普段聞き慣れていない音」です。
以下は犬が苦手とする音の例です。
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- 物が落ちた時の大きな音
- ドライヤー・掃除機・洗濯機など電化製品の音
- インターホンの音や電話の着信音
- 雷の音
- 外を通るトラックやバイクの走行音
- 救急車、消防車のサイレン
我が家の犬は玉ねぎのみじん切りチョッパーや大根おろし器の音も苦手だったので、作業中は長持ちするおやつを与えていました。
犬の性格や経験によっても苦手な音は様々なので、状況に応じた対策を考えてあげる必要があります。
犬を生活音に慣れさせる必要性
犬の生活音に対する過剰反応が続くとどんなことになるでしょうか。
犬に生活音を慣れさせる必要性は、主に次の2点のためにあります。
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- 犬のストレスを軽減し健康を守る
- 飼い主のストレスを軽減する
1. 犬のストレスを軽減し健康を守る
犬を生活音に慣れさせることは、犬のストレスを軽減し健康を守るために必要です。
犬に苦手な音がある状態に対処しないでいると、犬は苦手な音が鳴るたびにストレスを感じ続けることになります。
ストレスが蓄積されると、免疫力の低下に繋がって病気になりやすくなったり、下痢や嘔吐をしたりなど体調が悪くなる可能性があります。
できるだけ早い時期からトレーニングを始めて苦手な音を減らし、ストレスを軽減してあげることが重要です。
2. 飼い主のストレスを軽減する
犬を生活音に慣れさせることは、飼い主のストレスを軽減するためにも必要です。
苦手な音が鳴る度に犬がぶるぶる震えたり、音が鳴り止むまで吠え続けられたりしたら、飼い主さんとしても気が気じゃありませんよね。
犬が生活音に過剰な反応を見せることが少なくなれば、飼い主さんも穏やかに過ごせるようになります。
犬を生活音に慣れさせるトレーニング手順
犬を生活音に慣れさせる主なトレーニングの手順は以下の通りです。
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- 犬の苦手な音源を用意する
- 小さな音量から聞かせていく
- 平常心でいられたらごほうびをあげる
- 通常の音量でも怖がらなくなったら成功
- ドライヤーや掃除機の音に慣れさせるには
STEP1
犬の苦手な音源を用意する
まず犬が苦手な音源を用意します。
音源の用意には以下のような方法があります。
- 自宅の生活音をスマホで録音する
- YouTubeなど動画サイトにアップされたものを使う
- 犬の無駄吠え防止アプリをダウンロードする
- 犬の生活音トレーニングのCDを購入する
STEP2
小さな音量から聞かせていく
音源が用意できたら、実際に犬に聞こえるかどうか分からないくらいの音量で聞かせてあげましょう。
子犬と成犬でのトレーニングの違いを下表で示します。
子犬 |
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成犬 |
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STEP3
平常心でいられたらごぼうびをあげる
子犬の生活音トレーニングの場合は、前述のBGMの音量を少しずつ上げていき、子犬を通常の音量に慣れさせていけばOKです。
成犬の生活音トレーニングの際は、ごほうびを活用します。
成犬が苦手な音に慣れていくのは、順応性が高い子犬に比べると大変です。
苦手な音を聞いて平常心でいることには多少のストレスも伴うので、ごほうびをあげて「嬉しいこと」と生活音を紐づけるようにしましょう。
ごほうびをあげてもあまり効果がない場合は、音から気が逸れるようなおもちゃを与えるのも効果的です。
おもちゃに集中して音に動じなくなったら褒めてあげてくださいね。
STEP4
通常の音量でも怖がらなくなったら成功
少しずつ音量を上げていき、通常の音量でも犬が怖がらなくなったら成功です。
音を嫌がる反応を見せた時に、落ち着かすためにごほうびをあげたりしてはいけません。
「大人しくしたらごほうびが貰える」ということを理解させることが重要です。
焦って急に大きな音を聞かせて怖がらせてしまったらまたやり直しなので、通常の音量に慣れるまでゆっくり日数をかけてトレーニングしてくださいね。
STEP5
ドライヤーや掃除機の音に慣れさせるには
家で使っているドライヤーや掃除機の音に慣れさせる際も、小さい音から聞かせていくことが効果的です。
例えば、ドライヤーや掃除機を使っている間は犬を別の部屋に入れたりケージに入れたりして、なるべく距離を置いてから使うようにしましょう。
いずれの場合も、犬が夢中になれるおもちゃを与えて、音が鳴っても平常心でいられるように工夫するのがポイントです。
犬の生活音トレーニングをする際の注意点
犬の生活音トレーニングをする際の注意点を3つお伝えします。
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- 大きな音から慣らそうとしない
- トレーニング以外で急に苦手な音がした時の対処法
- 犬の社会化期にトレーニングするのが理想
1. 大きな音から慣らそうとしない
犬の生活音トレーニングをする際、焦って大きな音から慣らそうとすると上手くいきません。
ますます音を怖がり重い音恐怖症になってしまう可能性もあります。
せっかく上手くいっていても、いきなり大きな音にして怖がらせるとまた小さい音からやり直すことになり、余計に時間がかかってしまいます。
一歩でも前進すればいいと構えて気長にトレーニングすることが大切です。
2. トレーニング以外で急に苦手な音がした時の対処法
トレーニング以外で急に犬の苦手な音がした時に大切なことは、飼い主さんが平常と変わらない態度でいることです。
飼い主さんが慌ただしくすると犬は余計に平常心を失います。
震える犬に駆け寄って抱っこしてあげたり、吠えている犬に叱りつけたりしないで様子を見て、犬が落ち着いた瞬間にほめてごぼうびを与えます。
大人しくしたらいいことがあると理解させることがポイントです。
3. 犬の社会化期にトレーニングするのが理想
犬の生活音トレーニングは、生後3週間から14週間を指す『社会化期』にするのが理想と言われています。
社会化期は耳が聞こえ始め、好奇心も出てきてあらゆる環境に順応しやすい期間。
社会化期を過ぎると順応性よりも警戒心の方が強くなるため、生後3週間以降になったら早めに生活音に慣れさせていきましょう。
1才を過ぎた成犬は子犬に比べるとトレーニングに時間はかかりますが、続けることで改善されていきますので、できるだけ早く始めることをおすすめします。
まとめ
人間にとってはなんでもない日常的な音でも、犬にとっては苦手な音が結構あります。
反応の仕方も様々ですが、苦手な音が多ければ多いほど犬にとっても飼い主さんにとってもストレスとなり辛いですよね。
この記事では犬が苦手な生活音に慣れるためのトレーニング方法を具体的に解説してきました。
犬に生活音を慣れさせたいと思っている飼い主さんはぜひ参考に、1つでも苦手な音を減らしてあげて、犬との生活をより幸せなものにしてくださいね。
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