玉ねぎのプランター栽培・大きくならない原因と上手に育てるコツは?
玉ねぎのプランター栽培に挑戦してみたものの、「いろいろ事前準備をして育てたのにどうして大きくならないの?」と悩んでいませんか?
玉ねぎは、種まき時期など栽培スケジュールが比較的シビアな野菜です。
本記事では、玉ねぎを大きく育てるために、手軽にできるプランター栽培のやり方を解説します。
地域によって栽培時期に大きな違いがあるため、秋まきと春まきに分けて解説しますね。
まずは玉ねぎが大きくならない基本的な原因からチェックしていきましょう。
玉ねぎのプランター栽培・大きくならない原因は?
プランター栽培で玉ねぎの球が大きくならない原因を5つに分けて解説します。
すでにお困りの方もこれから栽培を始める方も、しっかり確認して行きましょう。
- 植え付け時期が遅い
- 植え付ける球が小さすぎる・または大きすぎる
- 水不足
- 深植え、または浅植え
- 追肥のタイミングが正しくない
それぞれ詳しく説明します。
植え付け時期が遅い
玉ねぎ苗の植え付け時期の目安
は品種により前後しますが、秋まきの場合は11月頃、春まきの場合は5月頃になります。
植え付け時期が悪いと苗が十分に育たない場合があるので、品種と地域をよく確認し、適切な時期に植え付けることが大切です。
①秋まきの場合
植え付け時期が遅くなると根を張る前に本格的な寒さがやってきて、越冬するのに充分な苗に育つことができずに枯れてしまうことがあります。
②春まきの場合
春まきは主に北海道や寒冷地、豪雪地帯など一部の限られた地域のための栽培方法で、植え付け時期が遅くなると気温が高くなり、その分とう立ち率も高くなります。
植え付ける球が小さすぎる・または大きすぎる
秋まき、春まき共に、理想の球の大きさは鉛筆くらいの大きさです。
適切な大きさの球を選んで植え付けましょう。
①秋まきの場合
植え付ける球が小さすぎると寒さで葉が枯れたり、根がしっかり張れずに霜柱で浮き上がって栄養や水分が吸収できなくなったりなど、育成不良がおこります。
逆に大きすぎる球の場合はとう立ちを招いてしまい、そのままにしておくと球は大きくなりません。
②春まきの場合
秋まきと比べて栽培期間が短く、その分、球が肥大するのに必要な期間も短いのが特徴です。
そのため、小さすぎる球を植えた場合、大きくなる前に収穫期を迎えてしまうことになります。
大きすぎる球の場合は秋まきと同じでとう立ちする可能性が高くなり、球は硬くなり小さいままです。
水不足
玉ねぎは肥大期に水をたっぷり吸収して大きくなる野菜なので、その時期に水不足になると球は大きくなりません。
特にプランター栽培の場合は、プランター内の土だけで育てなければならないので、降雨のみに頼っていては水不足で枯らしてしまうこともあります。
だからと言って水をやりすぎては球を腐らせてしまうので、お天気や土の状態を確認しながら適切な量の水やりをするのが重要です。
「土が乾いたらたっぷり水やり」が基本なので覚えておいてくださいね。
プランター栽培の場合は移動が可能なので、長く雨が降ったり降雪があったりする場合などは軒下に移動するなどして、水分の過不足のないように気を配りましょう。
深植え、または浅植え
玉ねぎは、地上に出ている根元の白い部分が大きくなることで収穫を迎える野菜なので、あまり深く植えると球が大きくなりません。
また、逆に浅く植えすぎると充分に根が張れず倒れてしまいます。
理想の深さは球の白い部分が半分ほど土が被るくらいで、植えた後、手でしっかり根元を押さえて安定させることが大切です。
追肥のタイミングが正しくない
秋まきと春まきで追肥のやり方が異なりますので、植え付け時期によって適切に処置しましょう。
①秋まきの場合
長い栽培期間の中でもっとも肥料を必要とするのは、球が肥大する2月〜3月の間で2回です。
追肥のタイミングがズレると、球が大きくなる時に必要な栄養が行き届かなかったり、肥料過多で育成不良になったりすることがあります。
肥料が直接根に触れるとその部分が傷み、最悪の場合は全く収穫できなくなることも。
肥料の量、成分、タイミングには十分注意しましょう。
②春まきの場合
春まきで栽培する場合、基本的には追肥はしません。
元肥の段階でしっかりと土づくりをするだけで充分です。
参考サイト:タマネギ栽培.com
玉ねぎをプランターで上手に育てるコツ
玉ねぎが大きくならない原因がわかったら、次はプランターで確実に大きく育てるための4つのコツを理解しましょう。
- 野菜用の土を使う
- 初心者は種からではなく苗から育てるほうが簡単
- 日当たりが良く風通しの良い場所で育てる
- 肥料とは別にカルシウムを与えると腐りにくい
詳しく説明します。
野菜用の土を使う
玉ねぎ栽培には、市販されている野菜用の土を使うのがおすすめです。
玉ねぎを育てる土に何を選ぶかによって、その後の育成の違いに大きく影響を与えます。
自分で配合することもできますが、ホームセンターなどで購入できる野菜栽培専用の土には必要な三大栄養素(窒素・リン酸・カリウム)が既に配合されていますので、特に初心者の方におすすめです。
窒素は葉を、リン酸は花や果実を、カリウムは根を育てる栄養素です。
各種栄養素がバランス良く配合されている培養土を使うことで、初期段階の肥料を整えます。
特に春まきで育てる場合は追肥を行わないため、初期の段階で元肥としてしっかり土づくりをして行きましょう。
初心者は種からではなく苗から育てるほうが簡単
初めての玉ねぎ栽培では、種からでなく苗から育てましょう。
「せっかくなので種まきから始めてみたい」と思うかもしれませんが、実は玉ねぎは発芽からの育苗までがとても難しい野菜です。
苗がうまく育たなかった場合、そこで断念してしまう可能性が高くなるので、初めて玉ねぎ栽培に挑戦する場合はプロの農家さんが育てた苗をホームセンターなどで購入することをおすすめします。
日当たりが良く風通しの良い場所で育てる
玉ねぎは、日当たりが良く風通しの良い場所で育てましょう。
通常、玉ねぎは日当たりと水はけの良い高めの畝で栽培しますので、プランター栽培でも同じような環境を整えるようにする必要があります。
特に玉ねぎの球が肥大する時期は、風通しを良くすることで湿害を防ぎます。
プランター栽培は移動が可能なので、雨が降り続いたり降雪があって冷えすぎたりする場合は、一時的に軒下などに移動してあげましょう。
肥料とは別にカルシウムを与えると腐りにくい
玉ねぎの栽培では、肥料と別にカルシウムを与えると腐りにくくなります。
野菜を育てる三大栄養素の窒素・リン酸・カリウムの他にもう一つ、カルシウムがとても重要な役割を果たすのです。
カルシウムは主に葉や根などが生長する過程で、各種細胞の形状を維持する役割を担っています。
そのため、カルシウムが足りなくなると腐りやすくなるのです。
また、カルシウムは玉ねぎを甘くする効果もあり、一石二鳥の栄養素と言えます。
ただし、カルシウムはなかなか吸収されにくいと言う欠点があるので、元肥としてカルシウム入りの肥料を混ぜ込んだり酢に溶かして散布したりするなどの工夫が必要です。
参考サイト:タマネギ栽培.com
玉ねぎの収穫時期は?7〜8割の葉が倒れたタイミングがベスト!
①秋まきの場合
収穫時期は品種により違います。
早生は3月〜4月、中生は4月下旬〜6月、晩生は7月頃が目安です。
通常は、球の上辺りで葉が全て折れたように倒れたら収穫適期になります。
②春まきの場合
品種により若干の差はありますが、およそ8〜9月頃です。
玉ねぎの葉が7〜8割ほど倒れたら収穫のタイミングです。
参考サイト:AGRI PICK
https://agripick.com/3070
参考サイト:タマネギ栽培.com
参考:植物のタナログ
まとめ
玉ねぎは家庭の常備野菜としてだけでなく薬箱としても重宝され、さまざまな調理法で美味しくいただける栄養価の高い野菜です。
大切な家族のために、自宅で育てて食卓に出したいと思っている方も多いでしょう。
本記事では、玉ねぎを大きく育てるために、手軽にできるプランター栽培のやり方を解説しました。
玉ねぎの栽培がなかなかうまくいかない方や、これから初めて挑戦するという方は、ぜひ本記事を参考にして元気な玉ねぎをたくさん育ててくださいね。
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