美容医療サービスをめぐるトラブル事例と予防方法|困ったときの相談先も
「美容医療を考えているけど、失敗したらどうしよう」
キレイにはなりたいけど、失敗したら困りますよね。
本記事では、美容医療に関するトラブルの事例と未然に防ぐ方法について解説します。
美容医療を考えている方は、参考にしてくださいね。
美容医療サービスをめぐるトラブル事例
美容医療はキレイになれる魅力的なサービスですが、トラブル事例も報告されています。
美容医療サービスとは、美容向上の医療として行われるもので、二重瞼手術・医療脱毛・脂肪吸引・豊胸手術・審美歯科などの施術です。
医師が医療機器による施術や注射などを行いますが、身体的にはリスクを伴い負担や合併症などが起こる場合もあります。
これらの施術によってトラブルが発生するケースもあり、消費者センターに相談する人も多いです。
消費者センターに相談された事例を4点ご紹介します。
ヒアルロン酸の注射によるトラブルにあったAさんの事例
以前からシワとたるみが気になっていたAさんは、リフトアップの広告を見て美容外科に行きました。
医師は「両目尻と両頬に1本ずつの計4本のヒアルロン酸を注射する」とのこと。
Aさんはヒアルロン酸の注射は初めてだったので、目尻か頬のどちらかにしたいと言ったそうです。
しかし、医師からは「両方に打った方が、リフトアップ効果が高い」と勧められ、両目尻と両頬に1本ずつ打つことにしました。
すると次の日から頬の筋肉が引きつるような痛みが出て、顔全体が赤く腫れてしまったのです。
医師からはリスクについての説明はなかったそうです。
そのためAさんは、支払った施術代20万円を返金してほしいがどうしたらよいか、消費者センターに相談しました。
消費者センターからは、事業者に文書を送り話し合い、必要に応じて医療機関を受診したり弁護士へ相談したりするよう助言されたそうです。
(参考:【相談事例】 美容医療サービスのトラブル – 新潟県ホームページ)
レーザー脱毛によるトラブルにあってしまったBさん(20代男性)の事例
Bさんは全身脱毛に興味があり、SNSの広告で「10万円の全身脱毛」とあったので、無料カウンセリングを予約しました。
クリニックへ行き「広告の10万円の全身脱毛を申し込みたい。」と伝えたところ、「広告の施術は光脱毛なので効果が低い。」とのこと。
「レーザー脱毛の方が良い。本来なら70万円ですが、あなたには60万円にしますよ!クレジットも組める。」と勧められ契約してしまいました。
クーリングオフを申し出ても、クリニック側から認められないと言われてしまったそうです。
(参考:美容医療サービスのトラブル)
二重瞼の手術で高額な契約のトラブルに合ったCさん(20代女性)の事例
Cさんは「二重瞼の手術が1日で可能、手術当日に化粧もできる」というSNSを見て、カウンセリングだけのつもりで申し込みました。
カウンセラーから手術方法と料金の説明がありました。
「50万円の手術は腫れないし、痛みもなく当日の化粧もできます」
「一緒に目の下の脂肪吸引もやると良い。モニター契約をすれば安くできる」
と勧められ、Cさんは合計90万円の契約をしてしまいました。
そのまま当日に手術をすることになり、医師からはリスクの説明はされなかったそうです。
術後1週間経っているのに腫れが引かず、クリニックからは、様子を見るようにとしか言われないとのことでした。
(参考:美容医療サービスのトラブル)
二重瞼の手術の結果腫れが引かなくなってしまったDさんの事例
Dさんは、インターネットで、メスを使わずに二重まぶたの手術が行えるという美容整形手術の広告を見て、興味があり申し込みました。
病院でのカウンセリングでは、高齢という理由でまぶたを切開して脂肪を取る全切開手術を勧められ、仕方なく施術を受けて代金を支払いました。
翌日から、患部の腫れがひかずに外出する時は、サングラスをかけないと出かけられず困っています。
病院側からは、様子を見てくださいと言われただけでした。
(参考:美容医療サービスをめぐるトラブル! | 中野区公式ホームページ)
美容医療サービスに関連するトラブルを未然に防ぐ方法
気軽な気持ちで施術を受けた後、トラブルが起きるケースもあります。
美容医療に関するトラブルを未然に防ぐために、5つのポイントを詳しく解説します。
- 事前に情報収集をしておく
- その場で契約・施術しない
- 広告のNG表現を知っておく
- リスクや副作用を納得した上で受ける
- きっぱり断る勇気を持つ
1. 事前にクリニックや受けたい施術についての情報収集をしておく
美容医療に関するトラブルを未然に防ぐ方法の一つは、事前にクリニックや受けたい施術についての情報収集をすることです。
インターネットや雑誌広告などの、クリニックの情報では、美容医療のメリットを強調する表現をしている場合もあります。
受けたい施術の専門の病院や医師の経歴、症例数などを事前に確認しておくことも大切です。
2. その場で契約・施術しない
美容医療サービスに関連するトラブルを未然に防ぐには、その場で契約・施術しないようにしましょう。
初診当日にいきなり施術を勧めたり、効果があると言って高額な施術を勧めたりするクリニックもあります。
また、美容医療は自由診療で保険適用がなく高額な契約になりがちで、簡単に契約するとトラブルに繋がることもあるため注意が必要です。
「当日に契約や施術をすると割引」などと言われても、安易にその場で契約しないようにしましょう。
3. クリニックの広告のNG表現を知っておく
美容医療サービスに関連するトラブルを未然に防ぐため、クリニック広告のNG表現を知ることも大切です。
クリニック側としては、新規の患者さんや地域の人からの信頼獲得のために、広告活動は欠かせないものになります。
しかし、広告は規制が多く、法律上掲載できる範囲が限られているのです。
治療内容の誇大広告、つまり「綺麗に治る!」「必ず効果がある!」などの表現は効果の誤認に繋がるためNGになります。
自らを「最高の技術がある」などとした表現も、広告での使用は禁止されていますよ。
4. リスクや副作用の説明を理解し納得した上で治療へのぞむ
リスクや副作用の説明を理解し納得した上で治療へのぞむことも、美容医療に関するトラブルを未然に防ぐ方法の一つです。
美容目的の施術は、緊急性が低い場合が多く、冷静に考える時間があります。
施術の効果、副作用・合併症、施術の費用、詳しい契約内容なども十分に説明を受けることが大事です。
美容医療などの施術を受ける前には、医師からリスクや副作用の説明を受けて、自分自身が納得した上で施術を受けるかどうかの判断をしましょう。
5. きっぱり断る勇気を持つ
美容医療のトラブルを未然に防ぐためにも、きっぱり断る勇気を持ちましょう。
クリニックによっては、一度契約してしまうと、解約に応じてくれないなどのトラブルが発生してしまうケースもあります。
説明を聞いて納得いく内容が得られなかった場合には、自分の意思をしっかり伝える勇気を持ちましょう。
曖昧な表現ではっきりしないでいると、クリニック側は「今契約すれば少し安くする」「この時期を逃しては損」などと上手く乗せようとしてきます。
「お金がない!」「契約しません!」ときっぱり断ることも必要です。
美容医療に関するトラブルの相談先
美容医療に関するトラブルはだれにでも起こりうることなので、トラブルが起こった場合の相談先を3つ紹介します。
- 医療安全支援センター
- 消費者ホットライン
- 医療広告相談窓口
1. 医療安全支援センター
美容医療に関するトラブルの相談先に、医療安全支援センターがあります。
医療に関する苦情・心配・相談に対応し、医療機関と患者に対して助言や情報提供を行なっている場です。
契約内容や解約条件などに関するトラブルや、施術によって痛みや腫れなどのリスクが起きた場合に、相談すると適切な今後の流れなどをアドバイスしてもらえます。
医療に関することで、不安に思ったり心配になった時に、相談しましょう。
2. 消費者ホットライン
消費者ホットラインも、美容医療などでトラブルが起きた際の相談場所です。
実際、トラブルが起きたときにどこに相談したら良いのか、わからないですよね。
その時には消費者ホットラインに接続すると、ガイダンスが流れて最寄りの消費生活に関する相談窓口に繋がります。
消費生活相談員が自主交渉の方法や具体的な解決方法、場合によっては、交渉の手助けをしてくれることも。
3. 医療広告相談窓口
美容医療に関するトラブルの相談先に、医療広告相談窓口もあります。
インターネットやクリニックのホームページなどでは、広告に関することで違反と思われる文面が記載されている場合があります。
口コミのビフォーアフターの写真や「絶対に安全な手術」「都内1の医師」「口コミ満足度No1」「副作用はありません!」「医療関係者も通うクリニック」など、興味を持たせる文面は医療広告違反になります。
このような文面を見て「おかしいな!」と思ったら、医療広告相談窓口に相談しましょう。
まとめ
リスクもないまま、簡単にきれいになれるという広告をうのみにして、トラブルに遭っている人はたくさんいます。
本記事では、美容医療サービスのトラブル事例と予防方法について解説しました。
美容医療のトラブルに遭わないためにも、少しでも「おかしいな?」と感じたら、しっかり断る勇気も必要です。
美容医療をお考えの方は、本記事を参考にリスクもあることをしっかり納得してから行いましょう。
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