子供が好き嫌いするのはなぜ?当たり前?原因や対処法を紹介
「せっかく食事を作ったのに、全然食べてくれない…」
いくら工夫をこらして料理しても、全く食べてくれなかったら、心が折れそうになってしまいますよね。
好き嫌いや偏食は、子供を持つ親なら一度はぶつかる壁かと思います。
本記事では、5歳と3歳を育てる元料理講師の筆者が、子供の好き嫌いの原因と対処法を紹介します。
お子様の好き嫌いで悩んでいる方は、是非チェックしてみてくださいね。
偏食と好き嫌いは違う!それぞれどういう状態なのか紹介
そもそも「偏食」と「好き嫌い」はどう違うのでしょうか?
まずはそれぞれの違いについて詳しく説明します。
好き嫌いよりも対応が難しい!偏食は栄養が偏りがち
「偏食」は特定の食材や食品しか口にできなかったり、特定の食材や食品を拒絶して一切食べられなかったりなど、食べられるものに極端な偏りがある状態です。
例えば、野菜は一切食べず肉しか食べなかったり、肉は一切口にせず色の白いもの(ご飯や豆腐)なら食べられたりといった具合です。
「好き嫌い」の程度が激しい状態と捉えられることもありますが、子供側からすると「偏食」するのには明確な理由がある場合もあります。
成長や発育に必要な栄養素に偏りのある状態に陥りやすいのが問題点です。
意外とすんなり解決することも!好き嫌いは特定の食材や料理が苦手
「偏食」対し、時間の経過や本人の努力で改善されることも多いのが「好き嫌い」です。
気分や食べムラで食べたり食べなかったりがある状態で、ちょっとした工夫で食べることができるようになることもあります。
子供の好き嫌いはなぜ起こる?原因は育て方ではない!
偏食や好き嫌いで子供が料理を食べてくれない日が続くと、「私の育て方が悪いのかな…?」と悩んでしまう方も多いかもしれません。
しかし、子供が偏食や好き嫌いをしてしまうのは、育て方の問題ではないのです。
ここからは、子供の好き嫌いが起こる主な原因を紹介します。
- 子供は味覚が鋭いから
- 本能的に緑のものや苦味・酸味を拒否してしまうから
- 食感が苦手だから
- うまく噛みきれず食べにくいから
- 初めて見るものを警戒するから
- 以前食べたときに嫌な思いをしたから
- アレルギーで違和感を感じているから
子供は味覚が鋭いから
自分が子供だった頃のことを思い出すと、誰しも1つや2つ嫌いなものがあったのではないでしょうか。
しかし時間の経過とともに、苦くて食べることができなかった野菜をおいしく感じたり、クセの強いものも好んで食べるようになったりしていきます。
子供の舌には、味覚センサーである味蕾(みらい)が、大人の3倍もついています。
味蕾が多いほど味覚を強く感じるため、敏感に野菜の青臭さやえぐみを感じ取ってしまい、好き嫌いや偏食につながっていることも多いのです。
本能的に緑のものや苦味・酸味を拒否してしまうから
人間は、苦いものは毒の味・酸っぱいものは腐敗しているサインとして、本能的に拒否すると言われています。
子供の味覚は鋭いため、野菜に含まれるちょっとした苦味等も敏感に感じ取ってしまい、脳が「危険」と察知して食べないのかもしれません。
特に緑のものは苦味が多いため、子供は本能的に嫌がりやすいのです。
とりわけ2~3歳頃は、体を守る免疫機能がまだ発達段階であるため、脳が体を守ろうとしてより敏感になっている可能性があります。
食感が苦手だから
味ではなく、触感が原因になっている場合もあります。
たとえば魚がパサパサしていて飲み込みづらかったり、トマトやナスがぶよぶよしていて嫌だったり等です。
味覚と同様、子供の触覚も敏感なため、調理法を変えてみたら食べられた例もあります。
うまく噛みきれず食べにくいから
少し硬いものや大きめのものを食べたがらない場合、うまく噛み切れず食べにくかったり、かみ合わせの問題があったりする可能性もあります。
子供の歯は小さく「自分で食べる力」も発達段階であることと、レトルト食品などの軟食が増えていることもあり、硬いものはぺッと出してしまうことも多いようです。
初めて見るものを警戒するから
人間の本能には、新奇性恐怖と呼ばれる「初めて見るものに警戒を持つ現象」があります。
これにより、食べたことのないものを「嫌い」と思い込んでしまう子もいます。
以前食べたときに嫌な思いをしたから
子供の経験が増えてくる中で、食事において「前に食べた後に嫌な味がして気持ち悪くなった」や「食べた後に吐いたり下痢をしたりした」というような嫌な記憶があると、その食材を口にしようとしなくなる場合があります。
アレルギーで違和感を感じているから
アレルギーと言うと蕁麻疹や嘔吐・過呼吸等をイメージする方も多いと思いますが、口の中や喉がチクチク荒れてしまう「口腔アレルギー」もあります。
子供の安全のため、子供に偏食や好き嫌いなどが見られたら、最初にアレルギーの可能性を疑いましょう。
子供がアレルギーによって口の中に違和感を感じていて、その感覚をうまく伝えることができずに食べられないということがあるのです。
他にも、子供が「○○を食べるとかゆくなる」「お腹が痛くなるから嫌い!」などと訴える場合も、アレルギーが原因であることが考えられます。
無理に食べさせようとせず、医師に相談するようにしましょう。
子供の好き嫌いへの対処法!食事を楽しめる環境を作ろう
子供の好き嫌いはどのように対処したらいいのでしょうか。
食事を楽しめるようになる対処法を紹介します。
- 笑顔で食事をする
- 食べないことを怒らない
- 「せーの!」で一緒に食べてみる
- 食べられたら褒める
- 料理を作るお手伝いをしてもらう
笑顔で食事をする
食卓の雰囲気はとても大切です。
嫌いなものを食べるまでお母さんが恐い顔をしていたら、食事自体が嫌な経験となってしまう可能性があります。
今の時代、昔と違って色々な食材があるので、多少好き嫌いがあったとしても栄養失調になるわけではありません。
おおらかに受け止め、子供と会話を楽しみながら笑顔で食事をするようにするだけでも、子供の食に対するモチベーションが上がります。
食べないことを怒らない
栄養バランスを考え、愛情を込めて作った料理を食べてもらえないのは、愛情まで拒否されたように感じて怒りたくなってしまいますよね。
子供の健康を願い頑張っているママほど、苦しくなったり悩んだりしてしまいがちです。
子供のために色々やるのは決して悪いことではありません。
しかし自分の幸せをおいてけぼりにすると、余裕がなくなって子どもに優しくできない等、本末転倒なことになってしまいます。
栄養士会の調査で、無理やり嫌いなものを食べさせても、偏食や好き嫌いは改善しないことがわかっています。
少し家事を頑張る手を休めて、レトルト食品やミールキット等を上手に活用しながら、時間と気持ちに余裕が持てるよう工夫してみましょう。
「せーの!」で一緒に食べてみる
子供はどんなことをするにも、人と同じものがよかったり、同じことをしてみたがったりと「同じ」が大好きです。
大好きなパパやママと同じ空間で同じものを食べて、「おいしいね」「あったかいね」など気持ちを共有したいという思いの表れです。
同じ気持ちを共有することで、親子の「愛着関係」がはぐくまれていきます。
子供が嫌いなものも、「せーの!で食べてみよう!」と言うと、子供にとって食べたくなるシチュエーションになります。
食べられたら褒める
大人でも、苦手なものを食べるのは気が進みませんよね。
一口でも食べられたなら、子供にとってはすごい努力をした成果です。
少しでも食べることができたら、たくさん褒めるようにしましょう。
皿に盛る量を少なくして、「食べられた!」という達成感を味わうことも、好き嫌い克服につながります。
料理を作るお手伝いをしてもらう
好き嫌いを克服するには、子どもが苦手と思う食べ物に慣れるのが効果的です。
どんなことも、段階を踏むのは重要です。
いきなり口に入れるのはハードルが高いので、料理のお手伝いをしてもらいながら、素材を身近に感じてもらうようにするのも効果的かもしれません。
たとえば、野菜を切る時に一緒に観察してみたり、匂いを嗅いでみたり。
あるいは配膳の時に、切る時とどんな風に変わったかを話してみたり。
食材を身近に感じることで、子供は野菜自体に興味をもつようになり、「じゃあ、食べてみようか」と思ってくれやすくなるのです。
まとめ
本記事では子供の好き嫌いの原因と、5つの対処法を紹介しました。
子供が偏食だったり好き嫌いをしていたりすると、「栄養は足りているのかな…?」と心配になってしまいますよね。
本記事を参考にしながら子供の好き嫌いを減らして、ママも子供も笑顔になれる食事を目指してくださいね。
参考サイト:エデュケアポイント
参考サイト:NHKすくすく子育てch
参考サイト:cookpad news
参考サイト:きずなネット
参考サイト:保育のお仕事レポート
参考サイト:LITALICO発達ナビ
参考サイト:homeal
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