親が終活をしない時の対策!切り出すタイミングや終活を始めてもらうコツ
今は終活という言葉が市民権を得て、自ら終活を始める方が珍しくありません。
しかし、子が親に終活を勧めるのに抵抗感を覚える人もいるでしょう。
本記事では親が終活をしない時の対策や、終活にかんする話題を切り出すタイミング、終活を始めてもらうコツなどをご紹介します。
親の終活について不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
親が就活をしてくれない理由
親が終活を考えなかったり、踏み切らなかったりするのにはそれなりに理由があります。
主な理由として3つ考えられます。
- まだ早いと思っている
- 単純に面倒くさい
- なんとかなると思っている
それぞれ詳しく説明します。
まだ早いと思っている
元気に日常生活を送っている親からしたら、終活はまだ早いと思っているのかもしれません。
人生まだまだこれからと思っていたり、やがて亡くなることに対するイメージが湧かない可能性があります。
自分で身の回りのことができなくなったり、病気をしてしまったりといったことから意識してもらうことが大切です。
人の手を借りなければならない状態になる前に、まずは心の準備だけでもしておいてもらいたいものです。
単純に面倒臭い
差し迫った問題ではないので、単純に面倒くさいと思っているのかもしれません。
最期を迎えた時にすぐ発生するお葬式やお墓、相続問題や遺品整理などについては、できるだけ早く対策しておく必要があります。
さらに認知症や身体介助が必要になった時の対応など、考えておかなければならないことは山積みです。
終活では自分の最期に直面するので、恐れや不安でいっぱいになり暗い気持ちにもなることもあるでしょう。
家族との考え方の違いが出てきて、トラブルに発展するケースもあります。
しかし、だからこそ必要に応じて司法書士や弁護士などの専門家を介し、しっかり考えておく必要があるのです。
何とかなると思っている
人生の終わりはすべての人間にいつか訪れることです。
親自身もまた、彼らの親が亡くなった時に、いろいろな後始末を経験しているはずです。
当時は終活という言葉がなかったはずですから、晩年の親の面倒や亡くなった後の諸々のことは当たり前のように子どもが請け負っていました。
ですから、私たちの親は「きっと自分の子供も自分がやってきたように後始末をするだろう」と漠然と思っている可能性があります。
わからなくて困った事柄や大変なことがあっても、それなりにこなしてきた経験があるので、なんとかなると思ってしまっているかもしれません。
自分の死について考えるのが怖い
自分の死について考えるのは、誰だって怖いことでしょう。
今まで見てきた世界から自分はいなくなるとは思いたくないものですし、まだまだやりたいことがあるのに、死について考える意義が実感できないということもあるはずです。
しかし、一方で何の対策も準備もせずに人生を終えると、思いも寄らない形で周囲に迷惑や負担をかけてしまう場合があります。
終活は自分の死と向き合うものでなく、周りへの配慮や優しさをもって、自分だけでなくさまざまな人の人生について考える優しい行為であるという認識を持ってもらいましょう。
親に終活の話を切り出すタイミング
親に終活を切り出すのは、どんなタイミングがベストなのでしょうか。
ベストなタイミングを3つご紹介します。
- お正月や夏休みなど家族が集まる時
- テレビなどで取り上げられた時
- お盆などのお墓参りの時
詳しく説明します。
お正月や夏休みなど家族が集まる時
お正月や夏休みなど家族が集まる時だと、家族の話として切り出せます。
介護が必要になった時のことやお墓の話など、終活は当の親だけの問題ではありません。
旅行に出かける時の車や電車の中で何気なく話をすると、かしこまった感じがしないのでおすすめです。
テレビなどで取り上げられた時
テレビドラマなどで葬儀の場面や、葬儀会社のコマーシャルが流れたタイミングで終活について切り出すのもおすすめです。
祭壇の飾り付けなど、葬儀会社が提供しているサービスを話題にしてみるのもいいでしょう。
ある葬儀会社では、亡くなった方の好きだったものを取り入れたサービスを提供するコマーシャルを流しています。
ドラマのお葬式のシーンでの祭壇の作り方などから、「お母さん(お父さん)はどんなお花がいい?」といったことを話題にするのもいいでしょう。
ただのテレビのコマーシャルやドラマの中でのことなので、他人事として冷製に話ができる可能性が高いですよ。
お盆などのお墓参りの時
お盆などのお墓参りの時は、終活に直結した理想的なタイミングです。
直結しているからこそ、親の本音が聞けたりリアルな話ができると思います。
最近ではいろいろな事情でお墓を守ることが困難になり、放置されたお墓が問題になっています。
これから先の墓守のことなどについて親御さんはどのように考えているのか、そんなところから終活の話をしてみるのもいいかもしれませんね。
参考サイト:母ちゃんは、お家でお仕事
親に終活を始めてもらうコツ
次に、親に終活を始めてもらう3つのコツをご紹介します。
- 一緒に終活を始める
- 終活をすることのメリットを伝える。
- ご近所や知り合いなどの身近な例を話す。
一緒に終活を始める
一方的に「終活してね」と言ったり、勝手に資料請求して渡したりすると、親の感情を逆なでしたり反発を生んだりする可能性があります。
親にはまだその気がなかったり、「自分の死を望んでいるのか?」と受け止めたりすると、終活に対する否定的な感情ばかりが大きくなってしまいます。
相手の気持ちを察しながら、ことあるごとに親の意思を確認し尊重しつつ、一緒に終活セミナーに参加するなど工夫してみましょう。
一緒に終活すれば、一人ではないという安心感から、冷静に取り組んでくれるかもしれません。
終活をすることのメリットを伝える
就活の話をする時には、先にメリットを伝えましょう。
終活には次のようなメリットがあります。
【これから先の人生をしっかり考える機会になる】
残りの人生をより良く過ごすために、やりたいことをピックアップするのも終活のうちです。
ちなみに、終活に伴う「やりたいこと」の内容を調査したあるアンケートでは、「旅をする」が上位だったとか。
【気持ちの整理がつく】
エンディングノートに書き出すことで、漠然とした思考が整理され、不安などが解消されやすくなります。
また、頭の中を整理することで、親自身がこれからやならければならないことややりたいことを明確に自覚できるようになるのもメリットです。
【身軽になり快適に暮らせる】
長年ため込んだものを整理したり処分したりすると、スッキリ身軽になります。
中には、自分の身の回りの物をボストンバック1つにまとめたという人も。
終活を気に断捨離すると身も心も軽くなり、いっそうの余裕をもって今後の人生を楽しめるようになるはずです。
【遺産相続のトラブルを回避しやすくなる】
遺産相続のトラブルは、もっとも避けたい身内のトラブルの一つです。
遺産相続のトラブルは親子だけに留まらず、親戚にまで及ぶ可能性まであるのが厄介なところ。
泥沼劇は避けたいですね。
【家族の負担が軽くなる】
自分のライフスタイルや人生観、今度のビジョンなどをノートなどにはっきり記しておくと、結果的にご家族など周りの人たちの負担が軽減します。
親の意向や意思を明確にしておくのは、実はとても大切なこと。
遺産の相続などに限らず、所有している日用品や貴金属、趣味にかんするものなどの処分方法などについても明確にしておきましょう。
ご近所や知り合いなど身近な例を話す
ご近所や知り合いなどの身近な人の終活の例を話すと、より現実的に感じてもらえるでしょう。
身近な人の話であればあるほど、自分事として捉えてもらえる可能性が高まります。
もし身近で終活をしている人がいるなら、その人の話をさりげなく切り出して、親と終活について話すきっかけを作ってみるといいでしょう。
まとめ
終活は決してネガティブなことではありません。
むしろエンディングノートを作ったり、身の回りの整理整頓をしたりすれば、後に残された人のためになります。
なんと言っても、ご自身の今後の人生がいっそう充実しやすいのがメリットです。
本記事では親が終活をしない時の対策や、終活に関する話題を切り出すタイミング、終活を始めてもらうコツなどをご紹介しました。
親の終活について不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。
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