反抗期がない子どもはおかしい?原因は性格のせい?反動の心配は?
「うちの子反抗期がないんだけど、これって大丈夫?」
多くの子どもにみられる反抗期ですが、中には反抗的な態度をまったくとらずに成長する子もいます。
反抗しないいい子だと思ってしまいがちですが、実は反抗期のない子どもには大きな問題が隠れている可能性もあるのです。
本記事では、子どもに反抗期が訪れない原因と将来的に反動があるのかをご紹介します。
子どもに反抗期がこないことを心配している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
反抗期がないのはおかしい?何歳ごろ反抗的になるのが普通なの?
反抗期とは、発達過程において周囲の人に対して反抗的な態度をとることをいいます。
反抗期は親として試される特に難しい時期ですが、子どもの成長過程において重要な意味を持っています。
相応の時期になれば子どもが自己主張を始めるのは当然のこと。
しかし、中には反抗期がないまま成長する子どもも存在します。
ここでは、反抗期がない子どもに対して親が抱える以下のような疑問へお答えしていきます。
- 反抗期は何歳ごろにくるのが普通?
- 反抗期がないのはおかしいの?
子どもの反抗期についてよく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
反抗期は大きく分けて2回ある
反抗期は大きく分けて、幼少期と思春期の2回訪れるといわれています。
幼少期の反抗期は第一次反抗期といわれ、1歳半から4歳頃にかけて起こります。
何に対しても「イヤ、イヤ」と拒否するいわゆる「イヤイヤ期」と呼ばれるもので、多くの親がぶつかる最初の壁です。
子どもの自我の芽生えは喜ばしいことではありますが、年齢的にまだ意思疎通が完全にできないためどうしていいのか頭を悩まされる親が多いでしょう。
思春期の反抗期は第二次反抗期といわれ、小学校高学年から中学生くらいまでに起こります。
いわゆる「思春期」と呼ばれる時期で、一般的に子どもが思い悩む期間として知られていますよね。
第一次・第二次ともに、反抗期は子どもが自分自身と向き合うための大切な過程といわれています。
ただ第一次・第二次反抗期ともに、時期や期間には個人差がありますし、反抗期がない子どももいるようです。
反抗期がない子どもについては、次で詳しくみていきましょう。
反抗期がないのはおかしくない!性格の影響もある
子どもの成長過程において反抗期は通常2回訪れますが、「反抗期がない=悪い」というわけではありません。
なぜなら、子どもの性格次第では反抗的な態度を取らない場合もあるからです。
とはいえ、「反抗期がなかった子どもは大人になると反動がある」という情報もあり、心配している人も多いことでしょう。
そんな方は、次項で説明する反抗期がない子どもに共通する性格について参考にしてみてくださいね。
こんな場合は心配不要!反抗期がない子どもに共通する性格
反抗期の時期が来ても、親に反抗しない子どももいます。
反抗期がなくても心配する必要がないとされている子どもの性格は、次の通りです。
- おとなしい・おっとりしている
- 穏やかで優しい
- 競争心があまりなくマイペース
それぞれ理由とともに説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。
おとなしい・おっとりしている
おとなしくおっとりしている性格の子どもは、反抗期が来ない場合があります。
なぜなら、このような性格の子どもはそもそも争い事を好まない傾向にあるからです。
苛立ったり口ごたえをすることはありますが、そこまで激しい感情表現をしないことが多いでしょう。
そのため、親からすると反抗期がないように感じられるのです。
穏やかで優しい
穏やかで優しい性格の子も、反抗期がない場合があります。
というのも、このような性格の子どもはもともと反抗心のない場合が多いからです。
「怒りを我慢をしているのでは」と心配になりますが、そもそもイライラしたり腹を立てたりということ自体がほとんどないのです。
そのため、反抗期が訪れる時期になっても穏やかなままであることが多くなります。
競争心があまりなくマイペース
競争心がなく、マイペースな子どもも、反抗期がない傾向にあります。
なぜなら、このような性格の子どもは周囲と自分を比較して葛藤を抱えることが少ないからです。
他人の評価や視線に対して過剰に反応することがないので、八つ当たり的に反抗をするという気持ちにはならないようです。
性格のせいで反抗期がなかった体験談
2人の子どもがいる筆者の経験をもとに、反抗期がなかった体験談をお伝えします。
筆者の上の娘は、反抗期と呼べる時期がまったくありませんでした。
もともとの性格が、おとなしく穏やかでマイペース。
上記で挙げた性格をすべて併せ持っているタイプの子です。
もちろん、成長の過程で娘なりに苛立つことや理不尽に思うこともあったでしょう。
けれども、それを反抗というかたちで発散するのではなく、「絵を描く」という趣味に没頭することで発散していたように思います。
スケッチブックに表現することが、娘にとって自分自身と向き合う時間だったのでしょう。
高校3年生になった現在も、特に反動があるわけでなく、穏やかでマイペースです。
そんな娘の周りには、似たタイプの友達が集まるのか、同じ空気感で趣味も共有していて学校生活も楽しそうです。
親である筆者は、「反抗期」ではなく「おとなしい」ということで心配もしましたが、子どもの性格で成長過程の違いがあるのだな、と改めて実感しています。
反抗期がないのは家庭に問題がある場合も!心配すべきケース3選
反抗期は、親が上・子が下という縦の親子関係を、子どもが親と横に並んで同等になろうする、いわば結び直しの時期だといわれています。
しかし、家庭に問題があると子どもがうまく反抗できないことも。
ここからは、家庭に問題があると思われる下記のようなケースを紹介していきます。
- 親が怖くて反抗できない
- 過度に甘やかされていて反抗する必要がない
- 親との関わりが少なすぎて反抗の機会がない
子どもに反抗期がなくて悩んでいる方は、これらの心配すべきケースに当たらないか確認してみましょう。
親が怖くて反抗できない
反抗できない家庭環境としてまず挙げられるのが、親が高圧的なケースです。
子どもを支配下におき、子どもの気持ちよりも親の考えを優先して決めてしまうため、子どもは親に逆らえなくなります。
親が怖くて反抗できないだけでなく、反抗しても無駄だと考え諦めるようになることもあるでしょう。
このようなケースでは、成長し親と離れたときに自分の気持ちをうまく表現できず、人間関係につまづいてしまう可能性があります。
過度に甘やかされていて反抗する必要がない
親が過度に子どもを甘やかしている場合も、注意が必要です。
何をしても親から反対されることなく、自分の思い通りにさせてもらえる環境で育った子供は、そもそも反抗する必要がありません。
しかし、それは裏を返すと自分の力では何もできないということ。
このような家庭環境で育った子どもは、将来的に自立できずに親へ依存をしてしまう危険性があります。
親との関わりが少なすぎて反抗の機会がない
親が子どもに対して無関心だったり、多忙のあまり親子がすれ違っているケースも注意が必要です。
このようなケースでは、親子の関わりが少なすぎてコミュニケーション不足となり、子どもが反抗する機会すらない場合が多いからです。
子どもの健全な発達のためには、まず親子で向き合う時間を十分にとる必要があるといえるでしょう。
反抗期がないことは将来に影響する?心配される反動とは
多くの子どもが経験する反抗期は、精神的発達の上で大切な過程と考えられています。
それでは、反抗期がなかった場合、将来的に心配な反動や影響はあるのでしょうか?
ここでは、考えられる2つの反動の可能性についてお伝えします。
- 自分の意見がわからなくなる
- 親に依存し自立できなくなる
子どもの反抗期がないリスクについて知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
自分の意見がわからなくなる
反抗期がないことの反動としてまず挙げられるのは、自分の意見を持てなくなる可能性です。
子どもは、反抗期にもがき苦しむことを通じて自分自身を深く考える力を育んでいきます。
しかし、反抗期がないことで自分と向き合う時間を経験できないため、考える習慣が育たず自分の意見というものがわからなくなるのです。
親に依存し自立できなくなる
反抗期がなかった子どもは、親に依存することから抜け出せず自立できなくなる場合もあります。
自立できないがゆえにさまざまなトラブルが起こり、生きづらさを抱えてしまうことも考えられるでしょう。
たとえば、人間関係がうまく築けずに仕事関係や友人関係で悩んだり、社会との関わりにつまずいたりして苦労するケースが考えられます。
反抗期は、子どもが親から離れ自立していくための大切な期間です。
子どもに反抗期がない場合は、しっかり年齢相応に親離れ・子離れできているかを考えたいですね。
まとめ
本記事では、子どもに反抗期がない原因と将来的に起こりえる反動についてご紹介しました。
子どもの成長において重要な過程といわれているからこそ、我が子に反抗期がないと心配になりますよね。
しかし、家庭環境に問題がなければ反抗期の有無は性格の問題。
思い当たる問題点がない場合は、子どもに反抗期がなくても過剰に心配する必要はないでしょう。
ぜひ本記事を参考にして、子どもを深く理解し成長をあたたかく見守るきっかけにしてくださいね。
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