最近の終活事情|お墓はいらない?メリットデメリットと不要派がやるべきこと
終活に際して、最近はお墓はいらないと考えている人もいます。
しかし、お墓がないのにはデメリットもあり、終活時にやるべきことも。
本記事では、お墓がない場合のデメリットやお墓不要派が終活でやるべきことを紹介します。
終活に際してお墓をどうするかお悩みの方は、参考にしてくださいね。
終活で悩むお墓の有無…いらない人が増えている理由
終活での大きな悩みの一つが、お墓の有無です。
最近はお墓に対する価値観が、以前とはだいぶ変わってきていて、お墓はいらないと考える人もいます。
ここでは、お墓がいらない理由を4つあげてみました。
- 費用が抑えられるから
- 管理に手間がかかるから
- 承継者の心配があるから
- そもそもお墓の必要性が感じられないから
1つずつ解説していきます。
1. 費用が抑えられるから
霊園などにお墓を購入すると費用がかかるため、終活の際にお墓はいらないと考える人が増加しています。
一般的なものでも、永代使用料と墓石の費用で200万円以上かかり、さらに毎年の管理費も数千円から2万円くらいが必要になります。
そのため、この費用が負担になってしまう人もいるのです。
お墓がなければ、この費用は抑えられます。
2. 管理に手間がかかるから
お墓の維持管理に手間がかかるのも、お墓がいらない理由の一つです。
お盆や命日に親族が集まって、墓掃除をしたり墓参りをしたりしたことがある人は、多いのではないでしょうか。
お墓が家の近くにあり、誰かが頻繁に行ければ良いのですが、そうでないならお墓が荒れてしまうことにもなりかねません。
3. 承継者の心配があるから
お墓はいらないと考える方の中には、承継者の心配をしている方もいます。
最近は、結婚しない人や子供を持たない人もいて、お墓を継ぐ人のいない家庭も増えてきているからです。
またお墓を管理するには、経済的な負担や時間的な負担、場合によっては肉体的な負担が生じます。
たとえ自分の代でそれをできたとしても、子供や孫の代にまで負担をかけたくない人も多いのです。
4. そもそもお墓の必要性が感じられないから
お墓がいらない人が増加しているのは、そもそもお墓の必要性に疑問を感じているからです。
たしかに法律上は散骨しない限り納骨する必要がありますが、それが必ずしもお墓でなくてよいのなら、お墓の必要性を感じないのもわかります。
実際に筆者自身も、一般的な墓石のあるお墓はいらないと思っています。
参考サイト:お墓についての法律
本当にお墓はいらない?お墓なしのデメリット
とはいえ、本当にお墓はいらないのでしょうか?
お墓がないことによるデメリットを3つご紹介します。
- 親族の理解が得られないことがある
- 子孫のお墓がなくなる
- 合祀すると人の遺骨と混ざる
以下、それぞれのデメリットについて説明していきます。
1. 親族の理解が得られないことがある
お墓なしにするデメリットとして、家族の理解が得られず、もめる可能性があります。
お墓は、先祖代々とまではいかなくても、両親や祖父母が眠っている場所です。
親族の中には「お墓は代々継承し守っていくもの」という考えを持っている方もいて、親族の理解が得られなければ、墓じまいもできません。
2. 子孫のお墓がなくなる
お墓をなしにすると、自分だけでなく子孫が入れるお墓もなくなるというデメリットがあります。
お墓には複数のお骨を納められるので、自分だけでなく子供や孫まで入れるのに、そのお墓がなくなれば子孫のお墓もなくなることになるのです。
3. 合祀すると人の遺骨と混ざる
お墓を持たずに埋葬する方法として合祀墓がありますが、他の人の遺骨と混ざるというデメリットがあります。
合祀墓はほかの人と一緒に遺骨を埋葬し、その上に供養塔を建てるものです。
しかし、自分の遺骨と他人の遺骨が混ざってしまうことに、違和感を持つ人もいるのではないでしょうか?
お墓がいらない場合に終活ですべきこと
お墓を持たない場合のデメリットも理解したうえで、やはり「お墓はいらない」という結論に達したら、終活ですべきことが3つあります。
- 親族にあらかじめ相談しておく
- すでにお墓がある場合は墓じまいをする
- 納骨先はどうするか検討する
1. 親族にあらかじめ相談しておく
たとえ自分はお墓はいらないという結論になったとしても、トラブルにならないよう、親族にあらかじめ相談しておくことが大切です。
お墓に対しては、家族や親族でもいろいろな考えがあるからです。
2. すでにお墓がある場合は墓じまいをする
お墓を持たないと決めたとしても、承継してきたお墓がある場合には、墓じまいをしなければなりません。
墓じまいとは、現在あるお墓を撤去し、更地にしてその使用権を墓地の管理者に返還することです。
親族の中に「お墓は代々守っていくもの」という考えを持っている方がいる場合は、その方の説得が何より大切になります。
墓じまいをしたら、納めていたお骨は別の方法での供養が必要です。
3. 納骨先はどうするか検討する
お墓を持たない場合は、ほかの方法で納骨することになるため、納骨先の検討をします。
永代供養・樹木葬・散骨・納骨堂などの方法があります。
散骨以外は供養に費用がかかりますが、お墓参りをする場所を残すことが可能です。
まとめ
お墓がないデメリットや、お墓はいらないという人が終活でやるべきことを紹介しました。
最近では、散骨なども認知され「お墓をもつ」以外の選択をする人もいます。
お墓には遺骨を埋葬する役割とともに、故人と生きている人々をつなぐ役割もあります。
そのためお墓をどうするかは、他の親族とも話し合って慎重に考えましょう。
本記事を参考に、あらためてお墓をどうするか考えてみてください。
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