個人事業主と合同会社の違いは?合同会社設立のメリットがあるケースとは

「個人事業主と合同会社って何が違うの?」

起業方法には色々な形態があるので、どれを選んだらいいのか悩みますよね。

実は、個人事業主よりも合同会社の方がメリットがあるケースもあります。

本記事では、個人事業主と合同会社の違いについて紹介します。

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佐藤友理

起業方法でお悩みの方は参考にしてくださいね。

個人事業主とは

個人事業主とは、株式会社や合同会社などの法人と違い、個人で事業を行う人のことです。

事業は継続的に営業している必要があるため、不定期にフリーマーケットに参加するような場合は個人事業主にあたりません。

また、個人事業主はフリーランスや自営業と間違いやすいですが、個人事業を行うことを税務署に届け出していなければ個人事業主ではありません。

個人で事業をしていて、開業届を出してはじめて個人事業主となります。

合同会社とは

合同会社とは、株主と経営者が同じで経営の決定権を持っている会社のことです。

合同会社では社員も経営に関わり、ある程度の金額を出資します。

仮に大きな負債を抱えて倒産した場合、出資金以上の責任を負う必要はありません。

定款に定めない限り、代表社員や業務執行社員、社員のいずれも会社の経営に関わることが可能です。

個人事業主と合同会社の違い

そもそも個人事業主と合同会社の違いはなんなのでしょうか?

主な違いは6つあります。

個人事業主と合資会社の違い
  1. 設立費用の違い
  2. 税金の違い
  3. 社会的信用の違い
  4. 責任の違い
  5. 経理の違い
  6. 社会保険の加入義務の違い

 

詳しく説明します。

1. 設立費用の違い

個人事業主と合同会社では、設立費用が違います。

個人事業主は税務署に開業届を出すだけで無料で始められますが、合同会社の場合は最低でも10万円はかかります。

合同会社の場合は登録免許税や収入印紙代、資本金についても考えなければいけません。

法律では資本金が1円でも設立可能ですが、経営を安定させるには現実的とは言えないでしょう。

2. 税金の違い

個人事業主と合同会社では、収める税金が違います。

個人事業主は、所得が増えるとその分の所得税の金額も増えます。

一方、合同会社は法人税を納めるのですが、所得が多くなると個人事業主よりも合同会社の方が税率が低くお得です。

ただし、住民税になると話は変わってきます。

住民税の場合、赤字になると個人事業主は課税されなくなるのに対し、合同会社は赤字でも住民税を支払わなければなりません。

税金の種類によっても違うので注意しましょう。

3. 社会的信用の違い

個人事業主と合同会社では、社会的信用に違いがあります。

個人事業主より合同会社の方が社会的な信用があり、近年では合同会社の信用が少しずつ高まっています。

個人事業主は社会的な信用が低く、融資も受けにくいです。

会社を大きくしようと思ったら、社会的な信用のある合同会社に切り替えるべきでしょう。

4. 責任の違い

個人事業主と合同会社には責任の違いがあります。

個人事業主は事業の責任をすべて負うのに対し、合同会社は有限責任です。

例えば、事業に失敗して借金ができた際には、個人事業主は個人の責任で全額返済しなければなりません。

合同会社の場合は、自分が出資した範囲で返済義務が発生します。

5. 経理の違い

個人事業主と合同会社では、経理の違いがあります。

個人事業主は経理を自分で行えますが、合同会社の場合はややこしくなるため担当社員の配置や税理士、会計士など専門家の力が必要です。

経理を誰かに依頼するにはコストが発生するため、合同会社にはやや不利です。

資本金が5億円以上の大きな会社になると、監査法人が義務化されているので忘れないようにしましょう。

6. 社会保険の加入義務の違い

個人事業主と合同会社では、社会保険の加入義務が違います。

個人事業主は、基本的には社会保険に加入する必要はありません。

ただし、運送業や製造業などの決まっている業種で5人以上雇用する場合は、社会保険への加入義務が発生します。

合同会社の場合は1人でも社会保険に入る必要があるので気をつけましょう。

個人事業主より合同会社の方がメリットが多いケース

個人事業主より合同会社の方がメリットが多いのはどんなケースでしょうか?

主なケースは3つあります。

合資会社の方が良いケース
  1. 所得が高い
  2. 将来的に事業を拡大したい
  3. 許認可が必要な事業をしている

 

詳しく説明します。

1. 所得が高い

所得が多い場合、合同会社の方がメリットが多い場合があります。

ある程度まで所得が上がると、所得税の税率が合同会社の方が低くなるからです。

また、個人事業主では節税対策をしても効果が少ないです。

大きく稼げるのであれば、合同会社の方が様々な節税対策ができ、税金面でのメリットも大きいでしょう。

2. 将来的に事業を拡大したい

将来的に事業を拡大させたい場合は、合同会社の方がメリットが多い場合があります。

合同会社の方が社会的信用があり、銀行からの融資が受けやすいからです。

創業融資をはじめ、さまざまな融資を受けられるチャンスがあります。

事業を拡大したいと考えているなら、合同会社の方がメリットが大きいでしょう。

3. 許認可が必要な事業をしている

許認可が必要な事業をしている場合、合同会社の方がメリットが多い場合があります。

事業によっては許可が必要なものもあり、中には個人事業主では認可されにくい業種も。

例えば、建築業のように多くの資金を必要とする事業の場合、財産的要件が決められているケースもあります。

許認可が必要な事業では合同会社の方が資金調達しやすいので有利でしょう。

まとめ

起業にはさまざまな方法があり、どれを選べばいいのか悩みますよね。

事業の方向性によって事業形態を選ぶと、さまざまなメリットを享受できるでしょう。

本記事では、個人事業主と合同会社の違いについて詳しく解説しました。

これから起業しようと思っている方は、両者の違いをしっかりと把握して、賢く起業してくださいね。

30代 主婦歴12年、7人家族(小学5年生と2年生の男の子がいます) 食べ盛りと偏食がすごい家族7人分の夕食を調子がよければ30分で作ります。 日々やんちゃな盛りの男の子2人の育児に奮闘中。料理や育児、PTAなどママ活の記事が得意。

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